『破門』第3話

ちょっと中だるみかなー。新たな事実が明らかになり局面が変わるまで、原作は人と会ってちょっとずつ情報集めて考えてまた違う人に会いに行ってといくつも段階を踏むんですよね。そこをだいぶ端折ってる。だから展開(局面に向かう流れ)は同じでも濃度がどうしたって薄まってしまう。そこが中だるみの原因かなーと思うのですが、でも一輝のなりきりっぷりがすごすぎて充分惹きつけられるんだよなぁ。今回二蝶会の嶋田役で鶴見辰吾、本蔵の水谷役で永澤俊夫と“それっぽい”人が出たけど、一輝のナチュラルヤクザっぷりは全然違う。桑原は“イマドキ珍しいイケイケ”なわけで、嶋田さんや水谷と比べたらはるかに“それっぽい”言動をする男ではあるんだけど、それを差し引いてもキャラとしては勿論のこと役との一体っぷり、その憑依っぷりは恐ろしくなるほど。やっぱりやっぱり超絶カッコ良すぎではあるんだけど、今回で言えばこれ確か原作にはなかった台詞だと思うんだけど(桑原がそんなこと言ったら覚えてるはずだから)陵南組の小太りを甚振るときの「シーやで」(静かにしろ)ってのとかさぁ!自力で帰還してきた二宮を見て浮かべた心底嬉しそうな笑みとかさあ!!、もうほんっっっとにカッコ良すぎなんだけど、でも桑原なんよね。「二宮君」の言い方とか完璧すぎて、一輝の台詞回しはほんとこれちょっと神がかってますわ。
ていうかなんでこんなに桑原さんカッコいいんだろうって考えたんだけど、たぶん二宮→桑原が少ないからじゃないかなぁ。大阪弁に不慣れな濱田くんに考慮してか分りませんが、ドラマ版の二宮は桑原にあんま言い返さないんだよね。腹ん中では毒づいたりしてるけど口に出してはそんなに言わない。原作の二宮は桑原とそんなに歳が変わらないこともあってポンポン言い返すんですよ。そんでそれに対して桑原がまた言い返すんだけど、その言い合いが結構バカっぽいんですよねw。大阪風に言うと「アホっぽい」と言うべきか。ドラマはそのアホなやりとりがそんなにないから桑原さんがひたすらカッコいいのかなーなんて思ったり。
まぁ『北村一輝が演じてる』ということが全てでしょうが(笑)。