- 作者: 深木章子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/10/25
- メディア: 単行本
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関係者が弁護士に対し話をするという口語スタイルで事件(問題の家族)を多角的に描いた物語で、肝は最後に弁護士が犯人「X」にあて事件の真相を小説の形で語り、それに対し犯人「X」が補足という形で本当の『動機』を語るというもの。そしてタイトルに「弁護士睦木怜の事件簿」とあるのに、女性であること以外弁護士個人を描く描写は一切ないこと。
事件の構図、関係者の人物像や人間関係、それらはもうよくある話(小説の中でも現実でも)なんで驚くようなことは何一つないものの、丁寧に伏線が張られそれを全て回収してくれているので(犯人が“そのつもり”で用意したものなので当然と言えば当然なんだけど)端正な物語という印象です。
とか言いつつ犯人の動機について『好意』という単語が出た瞬間はキター!!とテンション一気にあがったんですけどね。私ってほんと・・・・・・。