- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/10/08
- メディア: 単行本
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読んでる最中終着点が全く見えず、この話はどうなるんだろう?と思いながら読み進めていたのですが、いやあ・・・面白かったー!。桐野作品であるという先入観からどう考えてもヤバいことやって逃げてるよね?ってな母親の話になるんだと思いきや、まさか三人の少女の度胸と勇気と冒険と愛の物語だとは!!。
とにかくこの三人の少女が魅力的なんですよ。たくましくてめんどくさい三人組の生き様が面白くて、気が付いたら母親のこととかどうでもよくなってた。
でも物語は終盤になって怒涛の展開を見せるのです。母親の素性が明らかになると同時に仲間に起こる悲劇。
ここでまた再びこの話どこにいくんだよ!??という興味が再燃し、驚きの人間関係が明かされ、残りページ数を確認しながらこれちゃんと終わるんだろうか・・・?と不安になったところでものすごい放り投げENDキター!。
なにこの傲慢なラスト。血が繋がってなかったんだから関係ないしと言わんばかりのドライさで、ここまでバッサリだと清々しいです。マイコだけでなくアナもそれから七海さんも、一番大事なのは自分の幸せだと思いきれるこの潔さ。ちょっと毛色の変わった物語でありながら、結局女って強かだよねってところに落ち着きました。桐野姐さんはいつも私に自信をくれる。