宮部 みゆき『荒神』

荒神

荒神

途中までは頻発する災害とかあたまおかしい隣国との関係とか、そういう現実的なものを物語の背後に見ながら、そういうものが投影されているのかなーとか考えながら読み進めていたのですが、そういう面があるにせよないにせよ、結局おっさんと少年が躍動する物語にしてしまう宮部みゆきの精神に打ちのめされました。やっぱりそこかよと。この人のブレなさは尊敬に値する。