西尾 維新『続・終物語』

続・終物語 (講談社BOX)

続・終物語 (講談社BOX)

終物語(下)で気持ち悪いほど完璧な終わりを描いた後で何書くの?と思ったら、なにこのくっそ爽やかなラストシーン。
もし○○が○○だったら・・・的なスペシャル感もありつつ、各ヒロインたちに対する、各ヒロインとともに生きた1年間に対する、阿良々木くんの「心残り」を描く。そしてその中に登場しなかった戦場ヶ原に対して「お前に関する限り、僕に心残りはなかったってことだ。これからもずっと一緒なんだから」ってキイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!阿良々木くんカッコよすぎてうっかり泣きそうになったんだけど。
やっぱりこの人の「物語を完結する能力」ってすごいと思う。やってることはたくさんキャラを出してそれぞれを動かしてそれぞれの物語を描いてという連作長編集のようなものなんだけど、それを最終的に、まとめるのではなく収めるところに治める能力というか、ちゃんと『終わった感』を感じさせてくれる能力はすごいなーって。
と思いながらあとがき読んでページめくったら『〈物語〉シリーズネクストシーズン』って、え?え??。