『仮面ライダー鎧武』第46話「運命の勝者」

日曜の朝からヒーローとヒロインが光も差さない辺境の星で「産めよ増やせよ」ってなぁ・・・。
戦いが終わったらなにしたいとかなんとか話してた覚えがあるんだけど、子作りですかよ・・・。
まぁ主人公のみならずヒロインも人外になった時点でそうなるしかないだろうなーとは予想できたけど、でもハッキリそう言われちゃうとなんかちょっと違うというかなんというか、やっぱわたしこれ「仮面ライダー」とは認めたくないというかなんというか。
てか金髪舞に続き紘汰も金髪になった瞬間どーでもよくなった。
ここまで頑張り続けた佐野くんに最後の最後でなんて恰好させんだよと。
この佐野くん見て現場の誰か一人でも「カッコいい」って思ったのか?と。金髪舞は1話から出てきたわけだからそれを変えるわけにはいかない=紘汰も金髪になるってのは百歩譲って理解するとしてもこの似合わな過ぎる服はなんだよと。なんでそんな扮装でモデル立ちしてんだよと。そんな素養紘汰の中にねーだろうに「始まりの男」になったらなんでいきなり騎士化してんだよと。
戦ってる間舞さんがポエム読んでたけど(沢芽市での戦いとどこだかの広場での戦いがスイッチする映像は、これ紘汰ENDと戒斗ENDが交錯してたってな演出だったの?)、舞さんの気持ちはどうあれ戒斗が勝たなくてよかったと心底思う。だって戒斗の金髪騎士コスプレとか紘汰以上にヤベーの明らかじゃん(笑)。小林くんがこんな恰好させられなくて良かったと心底思うわ。
舞のポエム含め戦闘中の紘汰と戒斗のやりとりも、その後の紘汰と舞とサガラの会話も、何言ってんのかもうほんと理解できなくて哀しくなってしまったのですが、戒斗が目指した『弱者が踏みにじられない世界』というのはそれまで存在していた強者を駆逐することで成立する世界、ということだよね?。つまり『破壊』するための世界があることが前提。そして紘汰と舞が選んだ道は『強者も弱者もない世界をゼロから創る』というもの。わたしのこの解釈が間違ってないならばゼロから創るわけだからむしろ何もない、まっさらな世界こそその目的に相応しいわけで、だから紘汰の「戒斗の理想は正しい。ただ道筋を誤っただけ」ってな発言はちょっと違うんじゃないか?というか、理想を叶えるために大事なのは道筋だと思うので戒斗を肯定するのは間違ってるんじゃないか?というか、やっぱり紘汰と戒斗は相容れなかった・・・と思ったりしたんだけど、そこいらへん最後まで戒斗への想いのほうが強かったように見えた舞さんの気持ち的にはどうなの?まぁ紘汰が勝ったと判明した瞬間戒斗のことなんざすっぱり無になってたっぽいけどー(ってかどうでもいいけどーw)とか考えながら、『破壊なくして創造はなし』には反応せざるを得ませんでした。そうかサガラよ、おまえも橋本信者であったかと。


それから3か月後(笑)。
予告にいた澤田くんみたいなミッチでないなーと思ってたところでようやく姿を見せたものの元ビートライダーズたちが仲良く踊ってるのを物陰からうらやましそうに(うらめしそうに)みてる図だったもんでなんかもう・・・恰好がミッチに似合ってなさすぎることも合わせて絶望通り越して思考することを放棄してしまいそうになったけど、どさくさ紛れってか「子供だから」ってことでこれまでしてきたことが許されてしまうのも、前回が絶頂かと思ったら今回も絶頂を維持してくれちゃうザックさんの優しさも、そんなものミッチにとっては苦しみの上塗りでしかないわけで、ミッチが数々の罪を、償いきれないほどの罪を犯したことは事実なのに世界中から責められるどころかなにがあったかを知る者すらほとんどいなくて、それは言い換えれば償いの場を与えられない、償うことを許されないということだと思うわけで、それでもこの先何十年も生きていかなければならない(死ぬことすらできない)・・・ってのは終わらない拷問を受け続けるようなものなんだろうなぁ・・・誰でもいいからミッチを罰してやってくれないか・・・・・・と思ったところで兄さんが!!兄さんが生きてた!!!!!。


って、


ミッチが兄さんの身体を!!兄さんの胸元をそっと肌蹴て濡れタオルで身体を拭くミッチ!!!!!!!!!!!


脳ミソぱっかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん(笑)。


そうかぁ。ミッチは一生目を覚まさない兄の世話をし続けるのかぁ。今はまだなにも考えられない虚無の状態なんだろうけど、殺したはずの兄の世話をするためだけに生き続けることがミッチにとっての贖罪になるのかなーと、それならそれで未成年ライダー・ミッチの落としどころとしてはアリかなー
って、兄さん目を覚ましたよオイ!!!???????
兄さんはもう「楽になりたい」と思ってたんだよね。あの綺麗な砂浜で独りでぼんやりしていたかったのだろう。1度目は信頼していた仲間に、2度目は最愛の弟に殺されかかったんだもん、もう誰とも関わらず独りで静かに海を眺めていたかったであろう兄さんを誰も責められないと思う。
でも紘汰は責めた。
ミッチが苦しんでいるのに、お前はひとり楽になろうとしているのかと、ミッチの苦しみを和らげてやれるのは兄であるお前しかいないし、ミッチを赦してやるのは兄であるお前の務めだと、そう責めた。
責めるという表現がふさわしくなければ叱咤かな、ミッチをおいておまえだけ楽になっちゃ駄目だろうと、そう叱咤し、そしてミッチを頼むと想いを託した。
貴虎にとって、目を覚ますということは再び弟と向き合うということなわけで、辛いよね。弟が自分に対しどんな想いを抱き続けていたのかを知り、本気で自分を殺そうとした弟に、果たしてどう向き合えばいいのか。自分の言葉なんて届かないと思ってる貴虎にとってそれはとても辛いことなのだと思う。だけど決意した。弟は「変身」できると、そして自分もまた「変身」しなければならないと、そう決意して、貴虎は目を覚ました。自らの意志で。


ゆっくりと瞼をひらいた貴虎さんの横顔が美形すぎて。
そして兄さんが目を覚ましたことに気付いた瞬間のミッチの表情。
これほんと仮面ライダーのそれじゃない。ここだけ違う作品だった。


呉島兄弟を見守り続けたつもりのわたしにとって、この瞬間の貴虎と光実は最高のご褒美です。ありがとう鎧武。この瞬間(だけ)をわたしはわすれません。