- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/05/15
- メディア: 文庫
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それぞれそこで犠牲になることに意味があるというか、犠牲になるのが“その人”だからこそ感情の動きが生まれ局面が変わるんだけど、それでも犠牲者のメンツがなんていうか・・・・・・偏りすぎてるのは映像化しないからなのかなーってのは穿ちすぎなのだろうか。
ていうかどっちにしてもイケメン不足。一応共に警察官であるが兄はキャリアで弟はノンキャリ、しかも二人は異母兄弟!という存在がいることはいるんだけど、せっかくの掘って掘って掘りまくれるであろう設定をさして活かそうとはしてないし、途中から加わるヤクザも二人の刑事との関係性を含めもっと膨らませられるだろうに展開に於いて属性よりも病原菌のほうが問題視される(需要なウェイトを占める)とかなにこのかゆいところに手が届かない感。
でもそこが非常に東野作品らしい。物語の主題は「なぜこの13人なのか」にあると思うのに、その13人の顔が見えない。“その瞬間”が明らかになるだけ。13人の登場人物はまるで台詞を喋っているかのようで、一方壊滅した東京の様子は妙に克明で恐ろしい。そういう意味では視覚的と言えるわけで、だからこそ映像化される(しやすい)のでしょうが。