『リバースエッジ 大川端探偵社』FILE.12「依頼者は所長」

所長を誘い出すために囚われた下着姿のメグミと、メグミを守るために大人しく暴力を受ける所長。そしてあそこで顔を出さなくてもよかっただろうに、顔を見せたらどんな目に遭うか分かっているだろうに、そうすることを選んだ村木。
依頼人に対し道筋をつけてやり、時には背中を押してやりもするけれど基本は傍観者だった大川端探偵社の三人の物語としてはとても“らしい”最終回でした。
所長が「筋を通したつもりでいた」と言うぐらいだから、辞職するにあたってちゃんと筋を通したんだと思う。所長なりに。それが今からどれぐらい前のことなのかわかりませんが、とにかくこれまで何事もなく探偵業を営んでこられたのは所長がかつて仕えた「先生」とやらが所長の通した筋を認めていたからなんだと思う。でも体調が思わしくなくなって不安になっちゃったんだろうね。かつての部下が知る「この国を揺るがす秘密」のことが心配になった。だからかつての部下を探しだし今一度釘刺しておこうと考えた。ハナから墓場まで持ってくつもりでいた所長にとっちゃ余計な心配でしかないし、なんだったらそれを言いに行くことだってできたとは思うんだけど、でも今の所長には『守るべき人間』がいるんだよね。守らなきゃならない人間のために、所長は大人しく暴力を受けた。そうすれば先生とやらの気が済むから。そうすれば再びメグミや村木が巻き込まれることはないから。
で、おそらくかなり早い段階から所長と男の話を聞いてたであろう村木は所長の想いを察したんだよね。だからある程度のところまでは黙って見てた。あのタイミングで割って入った村木はそれ以上の暴力は自分が引き受けるつもりであり、そして話を聞いてたと示すことで所長とメグミに対する保険をかけたんじゃないかな。所長の他に『事情を知ってる人間がもう一人いる』という保険を。
できれば二人を連れて帰りたいんだけど無理ですよね・・・と言いながらスローモーションでコートを脱ぐオダギリジョーの恰好良いことといったら!!!。オダギリさんってほんとこういうのが絵になるよねぇ。このドラマの初回を見てなんとすばらしいオダギリジョーのPV!!と狂喜乱舞したわけですが、最後まで最高のPVでした。
てかかつては石橋蓮司を、そしてその後釜として若松武史を汚れ仕事専門として抱える「先生」ってどんな人なんだよ!!???。
(こういうこと前も思ったことあったなぁ・・・と暫し考えてわかった。髑髏城の七人で未來ちゃんの天と太一の蘭とおぐりさんの捨を召し抱える殿ってどんな人だよ!?(つっつんですよね!!)だw)
あとやはりエゴラッピンのOP/EDと森さんによる音楽がさいっっっっっっこうにカッコよかった!!。特にEDのサニーサイドメロディーは、どんな話であれふわっと包んでしまう柔らかさと気怠さがあって、・・・いろいろと言葉を探してみたんだけどやっぱりこれが一番しっくりくるかな、「ホッとする」んだよね。そんで「あーいいドラマ見たな」って嬉しくなる。エゴラッピン好きとしても幸せすぎる3か月でした。