柴田 哲孝『デッドエンド』

デッドエンド

デッドエンド

妻を殺して服役中の男はなぜ脱獄したのか?・・・という話だとは帯に書かれているので、脱獄は云わば物語の“始まり”でしかないのでしょうが、それにしたって最初の20ページぐらいであっさり脱獄終了してて拍子抜け。さらに脱獄犯が東大経済学部出の元経産省のエリートかつ運動神経も抜群の文武両道で、脱獄後逃げ込んだ独り暮らしの女(30歳の看護婦)(これわざわざ「婦」であることが強調されてるけど時代設定の問題?現在はこんな簡単に脱獄できませんよという意味?)を速攻落として身も心もメロメロにしちゃうとスーパーマンだもんで“そんな感じ”のつもりで読み進めたら意外や意外、骨太のアクション謀略小説で面白かった―!。