『リバースエッジ 大川端探偵社』FILE.11「トップランナー」

地球上の生き物の中で最も知能が優れているのに家畜にすら劣る人間の身体能力が許せず違法ドーピングしてでも限界まで高めようとするガチ●チの男と、そんな男の走りに魅入られた女の話・・・・・・がなんでこんなヘビーでハードな結末になるの・・・・・・。
身体に影響があるからこそ禁じられているわけで、だからまぁ滝藤さんは覚悟の上というか、危険を冒してでも人間としての限界に近づきたい、限界を越えたいと思ってのことでしょうし、まさに●チガイ以外のナニモノでもないと思うんでこれもまぁ・・・・・・ある意味幸せな死に方なのかなぁ・・・なんて思わなくはないんだけど、依頼人の死はなぁ・・・。
調査が終わったあとも走る男を見ていた村木は、その表情からして“こういう結末”になるであろうことは予想してたんじゃないかな。でも男に危険だと説いても無駄だってこともわかってる。男と会話を交わしたことで、なにを言っても男に届かないであろうことは理解した。だからせめて見届けようと、そう思ったからこそあんな死神のような表情で立っていたんじゃないかなーと思うのだけど、でもさすがに依頼人も死ぬとは思ってなかっただろうから、それを知った時に村木はどう受け止めるのかなーと。
でもこの依頼人、すぐ手の届くところにあんな高性能っぽい双眼鏡を常備してたけど、当然これ意図的な演出だよね?。日曜日に男が対岸を走ってることを知り双眼鏡を用意したのではなくそれ以前からあの状態で手元に置いてあった。これがなにを意味するのか。ただ見てるだけなら害はないとしても、他人の調査を探偵に依頼した時点で一線を越えてしまってる、他人の人生に踏み込んでしまったわけで、そう考えれば双眼鏡の中に気を取られ過ぎて命を落とすという結果は自業自得だし、また男同様幸せな死に方・・・なのかも。
あとまぁ雨が降ろうが毎日走り続ける男も、男が毎日寸分狂わぬスケジュールで走っていることに気付ける(そうと断言できる)女もまた毎日同じことを繰り返してると言えるわけで、そんな二人がそんな毎日の中で唯一の“生きがい”を感じながらほぼ同じタイミングで死ねたってのはハッピーエンドとは言わないけどそんなに悪い結末でもないのかなーとか思ったり。