越谷 オサム『いとみち 三の糸』

いとみち 三の糸

いとみち 三の糸

泣いたー。みんなに見送られて新しい世界へ飛び出していくいとっちに泣いたわー。電車の中で(笑)。
このシリーズが三部作、つまり今作で終わってしまうだなんて知らなかったのでまずその時点で泣きそうになったんだけど、いやあ、泣いたね。読んでる場所が場所なんで涙目ぐらいで留めようと必死に堪えたものの、サナの号泣と同時にババアも決壊したわ(笑)。
もうこれは全小中高生に読んでほしい。いとっちだけじゃない、全ての登場人物のこの成長譚をぜひぜひこれからの若者たちに読んでもらいたい。
そして大人目線としては『あの』いとっちが地元青森のために“都市工学を学びたい”と、そして父親のように結婚して幸子のように子供を産んでばばのように青森に骨を埋めたいと、そんなことを言えるようになるとかもうこれぞ胸熱ですよ。まぶしすぎて眩暈がするほど。
つーかばばカッコよすぎだろ!!!。コンクールに出場したばばが動画サイトで話題になって、そして憧れのヴァン・ヘイレン自らばばのところへセッションしに来てくれるとかファンタジー展開以外のナニモノでもないのに容易に想像できてしまうこの説得力たるや!。それもこれも前2作で培われたばばへの信頼、ばばの圧倒的な存在感の賜物ですよ。
さすがにこのばばを実写化するのは不可能だと思うんだよねぇ。こんなにカッコよく三味線弾けるおばあちゃん俳優なんていないだろ。
なのでやはりアニメ化を!!これは絶対映像化して大勢の人に見て(読んで)もらうべき作品ですっ!!。
そしてこまっち主役のスピンオフ希望!!(そこでその後のいとっちと鯉ちゃんのアレコレが読めたらババア確実にまた泣いちゃう(笑))。