『リバースエッジ 大川端探偵社』FILE.07「夏の雪女」

「命令して」という秋山奈津子に「ついてきなさい」と静かに命令するオダギリジョー
並んで歩いていく二人の後姿を包むようにエゴラッピンのサニーサイドが流れ、そして次回は橋本じゅんと。
もうこの流れにビリビリ痺れたわ。奈津子さんからのじゅんさんってこのゲストセンスと、二人がハマる(じゅんさんはハマるであろう)世界観にゾクゾクする。
卵豆腐に(冷蔵庫の余り物で卵豆腐なんて作れんの!?と思ってレシピ検索したら思いのほか簡単で驚いた・・・)すき焼きの卵6個、それから残されたエッグベネディクトとその時々での『卵』の意味。
女優はなぜ村木の前に「雪女」として現れたのか。そしてそのあと二人はどこへ向かったのか。
わたしは卵をそのまんま「女優」としての鮮度と「女優」であろうとする情熱、そして殻を破りたい、破ろうとする意思の象徴として受け取ったし、女優はその現実を受け止め理解したうえでかつて演じた「雪女」という役を再び演じるべく村木の前に現れ、「男の征服欲」でもって自分に命令する演出家(村木)がやれというならば、例えば雪女として依頼人にもう一度会えというならば会いますと、そういうことなのかなーと解釈したんだけど(村木に依頼人の役をやらせるつもりならば命令してとは言わないと思うんだ。多分女優にとって「雪女」は女優としての殻を破るキッカケになった役なんだと思う。でも女優にとって依頼人と過ごした3日間の“内容”は重要ではなくて、自分にその“役”を与え演出した男の存在こそが当時の自分にとっては大きかったんだと、それを村木との会話で思いだしたんじゃないかな。でも女優として地位を築いた今はもう自分に命令してくれるような男はいない。殻を破れと言ってくれる人間はいないと)、村木はそんな女優の心情を見てとり“命令する役”を演じてやることにした・・・ってことなんじゃないかなーと。
このあと村木は雪女を依頼人に会わせたのかそれとも違う時間を過ごしたのか。
このラストシーンをオダギリさんと奈津子さんで観られるとかほんと贅沢だわー。