『軍師官兵衛』第20回「囚われの軍師」

江口と哲司の間で揺れ動く斗真っ!。江口の策略にはまり哲司を裏切ることになってしまった白装束の斗真っ!。演出的に思ったよりもあっさり寝返ったなー感は否めないし、ざんばら頭なのが意味わかんなかったけどw、それでも首元に刀をあてられる斗真は、哲司村重への想いを貫き通すことができず哲司を捨て江口のモノになることを選んだ斗真は、目の前の男に屈服するしかない斗真右近は最高に麗しかった。
史実はどうあれ(史実としては右近のこの村重に対する仁義の通し方というか覚悟を買って右近を優遇してくれるんだよね?)信徒を人質に取られてる(と思い込んでる)右近はこの先ずっと信長の言うことを聞かなくちゃならないんだろうなーと、どんな要求にも応えなければならないのだろうなーと。『デウスに右近を渡しはせぬ!』とか堂々宣言しちゃう信長を見ながらわたしはそう思わずにはいられませんでした。
そして斗真右近に続き愛する嫁にまで裏切られて大ショックな哲司村重な。許しを請うのではなく成敗してくれってことは、夫を裏切り官兵衛を逃がしたことを過ちだとは思ってないってことだもんね。つまり夫を裏切る気持ちは変わらないと。クズすぎる中川清秀も合わせてこれはキツかろうって思える。そら官兵衛をあんな過酷な土牢に入れたくもなるだろうし、この先だしが受ける仕打ちの衝撃というか、村重目線でみればちょっとはわからんでもない・・・と思えるんじゃないかなと。そういう意味で、成敗してくれと嫁に言われた瞬間見せた“やってらんねー”ってな表情は絶品だったわ。
哲司村重と斗真右近に関しては「裏切りました」「官兵衛を牢屋に入れました」って結果だけでなくちゃんとそこに至る過程と心情を描いてくれているので役者のみならず役としても魅力を感じられてほんと幸せ。
なんだけど・・・一方の三家臣がなぁ・・・・・・・・・
『大殿に起誓文を出しました』『商人に化けて有岡城下へ潜入』をなぜ“そこだけ”しか描かないのかと。改めて黒田家に忠心を誓うべく起誓文を出したことそのものよりも、これまで黒田家家臣団として共に殿を支えてきたのに小寺からの出向者は御着に戻ってしまい、又兵衛もそうせざるを得なくて、そんな中生え抜きの黒田家家臣が忠誠を誓うべく名を記す、描くべきは“そこ”、“名を記す家臣たち”じゃないのかなーと思うんだけど。それがあっての大殿の決断じゃないのかと思うんだけどな。
太兵衛と小寺組が揉めるのを静かに一喝する九郎右衛門様に熱くなってついつい太兵衛と言い争っちゃう九郎右衛門様は安定の素敵っぷりでしたが、これで三家臣が殿を助けるのも『助けました』という結果のみだったらさすがにおこりますからねっ。
ていうか殿の牢で腹痛を装い牢番引き入れてからの寝技がガチすぎてだなw。この殿なら千人ぐらい余裕で戦闘不能にできそうだから別に助けに行かなくてもいいんじゃないかな?(逃走ルートだけ用意してやればいいんじゃないかな?)と思ってしまうw。