『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武 春休み合体スペシャル』

わりと全編ギャグテイストのコラボでしたが、中でも最も強烈な印象を残したのは貴虎さんですよね。ただ単に見えてなかったのかそれとも貴虎さんが『見えない大人』の象徴だったのか分かりませんが、とにかくお手本のような「兄さんうしろ!うしろー!」であった。
ていうかわたし最初にミッチが謎の怪人が現れクラックを出現させていると報告に来たとき、ミッチに「疲れてるんだな」と言う貴虎さんにはいやらしい空気しか感じなかったんですよねw。パソコンの画面を見る弟の背後で「疲れてるんだな・・・」と可哀想なものを見る目で呟く兄・・・の次の瞬間別シーンに切り替わっちゃったけど、あのあと貴虎兄さんはきっとゆっくりじっくり時間をかけて光実の首や肩を揉みほぐしてやったに違いないと、当たり前にそんなことを考えたんですよねw。朝から何考えてんだこのババアですよねほんと。
でもだからあのシーンが兄さんうしろうしろー!の前フリだったときのショックたるや・・・・・・・・・ッ!!。
ていうかそれを言うなら一番疲れてるのは間違いなく貴虎さんですよね(笑)。
そして貴虎さんとともに通常運行だった戒斗さん。木の陰に隠れてライトたちを見送るとかこれまたツンデレのお手本でございました。
で、ミッチと戒斗さんが背負ってたブドウとバナナの幟は誰が用意したんだろうか。
普通に考えて発案者のミッチだろうけど、でもミッチって「敵をおびき寄せるためだから適当で大丈夫ですよ。そもそも書かれている文字を理解できるかどうかも分からないわけだし」なんつって適当に作りそうな気がするのよね。合理的というか。でも戒斗さんは多分そういうのが許せないタイプ。だから最初はミッチが適当に作ってるのを横目で見てるんだけどそのうち我慢できなくなって「貸せっ!」って部材取り上げて綺麗に仕上げてみせる戒斗さんまで想像容易(笑)。自分で「バナナ」の幟作ったのに「バナナの人」呼ばわりは許せない戒斗さんアホ可愛い(笑)。
あとはあれか、鳴滝さんかw。仮面ライダーに渡すべくパスを持ってきたということは当然レインボーラインの存在を知っている=見えているということになろうわけで、見えてるどころか車掌がパペット装着してるという内部事情をも把握してるとかさすがですねと。鳴滝さんのライトたちにだって引けを取らないイマジネーション力は誰もが認めるところですから、パスぐらい入手できて当然ですよね!という圧倒的説得力。
そういう意味では紘汰さんにレインボーラインが「見えた」のは納得いかないんですけどね。だって紘汰さん想像力皆無じゃん?。多少なりとも想像力があるならばもっと早く裕也のことに思い至ってるはずだもん。
でも今回の紘汰さんはそんなに馬鹿には見えなかった、というかちゃんとヒーローに見えた。舞の気持ちを考えなかったことを「俺が間違ってた」ってちゃんと反省&謝罪してたし、一人だけ逃げるなんて出来ない、だって沢芽市は私達の街だからという舞の気持ちと合わせて『守るべきもの』がなんであるか明確だったし、今回の紘汰さんは良かったと思うわ。
ライトに言った「仲間っていいな」がやけに実感こもってたけど、一応今までチーム鎧武という“仲間”、ビートライダーズという“仲間”を描いてきたものの、ダンサーではなく用心棒という立場からか紘汰さんは『仲間』の存在を実感したことはない・・・ってことなのかなぁ。まぁどう見ても紘汰さんに『仲間』がいないことは明らかなわけですが。
そう考えると本編紘汰さんがアレなのはもしかして紘汰さん自身の問題というよりも周囲の人間によるところが大きいのかしら・・・。馬鹿であることは間違いないとしても、紘汰がヒーローに見えないどころか人間性に疑問を抱いてしまうのは周りにいるのがほぼクズだからなのかなー。トカッチを財布代わりにしてるライトたちも真っ当な人間とは言えないけど、それでも紘汰さんの周りにいる奴らよりははるかにマシなわけで、ライトたちとの交流では自分の過ちをちゃんと理解し、それによってちゃんとヒーローしてたということはつまりそういうことなのではないかなーと。だからといってどうすることもできないのが哀しいところ。こんだけ(無駄に)いっぱい登場人物がいるのに主人公にとって『仲間』と呼べる、これから『仲間』と呼べそうな存在が見当たらないってすごいよね・・・子供向けヒーロー番組なのに・・・・・・。