独自の『強さ理論』を唱える戒斗さんの背景説明回でしたが、整理するとだな、戒斗さんの父親は冴えない地方都市である沢芽市で堅実な工場経営をしていたと。少なからずの従業員が働いていたようだし、妻子が職場に出入りしてるぐらいだからきっと従業員みんな家族的な、そういう工場だったのだろうね。でもその工場があった場所には現在ユグドラシル本社が建っていて、つまり戒斗さんの父親の工場はそのために立ち退きを迫られたと、そう想像できる。で、まだ変なロングコート着てダンスチームのリーダーになってないかつての戒斗さんはユグドラシルという大企業=力の象徴である奇妙な形の本社屋を見上げながら俺は力を手に入れると拳をギリギリ握りしめたわけだけど、戒斗さんが力を手に入れたいと願う理由が父親の工場を奪われたことにあることはこの流れからして明らかだよね。力を手にして具体的になにをしたいのか、ユグドラシルをどうしたいのか、それはまだ分からないけれどユグドラシルに対する戒斗さんの想いはズバリ『憎悪』であろうことは見てとれる。
戒斗さんの説明では両親の現在について言及されなかったけど、これ今後もう一段深いところまで抉るためにあえてここでは説明しなかったってことなのかなぁ?。だってこういう場合立ち退き費用としてそれなりの額が支払われるんじゃないかと思うじゃん?。ユグドラシルは沢芽市を城下町には変えたけど悪徳企業として描かれてはいないと思うのよ、今のところは。わたしはユグドラシルをトヨタとイオンを合わせた感じで想像してるんだけど、だから用地だけ奪ってまともな補償金を支払わないとかそういうことはなかったんじゃないかと思うんだよね。それこそ他の場所に工場立て直すぐらいの額は支払った(支払う用意があった)のではないかなと。でも戒斗さんのこの過剰なまでに強さを求める姿勢を見る限り、別の場所に工場立て直して従業員ともども変わらず働いてますーってな現状ではないのだろう。
その理由がどこにあるのか?。まさかユグドラシルほどの規模の会社が戒斗父の工場を「商売敵」として排除したってことはないだろうから(戒斗父の工場でしか作れない特殊技術を必要とする何かを作ってて、それがヘルヘイムの森の謎解明に必要だから技術ごと奪ったってなことでもなければ)ユグドラシルがちゃんと補償金を払ってくれなかったせいなのか、それとも戒斗父が立ち退きを断固拒否したがために最終的に強引な手段でもって工場を潰されたのか、戒斗さんにとっては工場を奪い沢芽市を変えたユグドラシルは敵!でいいけど視聴者的には前者と後者じゃユグドラシルに対するイメージだいぶ変わるんですけども。
まぁ舞の家庭も「同じような感じ」らしいんで、ユグドラシルがかなり強引で汚い手段でもって沢芽市を城下町として造り替えたということなんだろうけど、でも二人とも“被害者目線”なわけで、しかも“子供”という立場なわけで、だから実際のところどういう交渉でもってそういう結果(現状)になったかってことは二人の話だけで判断できないと思うの。
そこで対極の目線として一旦は上京したもののユグドラシルが支社を構えるってんで戻ってみたら立派な城下町になってておかげで自分も店を持つことができたというゴローちゃんの発言を用意したわけだけど、これも冴えない地方都市だったのにユグドラシルが進出してくれたおかげで “フルーツパーラー”の経営が成り立つほど人口が増えた(そういう人種ってか客層が増えた)という意味での「おかげで」なのか、それともユグドラシルから具体的な援助(店を持ちたい人間を支援する制度とか)があったがゆえの「おかげで」なのか、そこがハッキリしないから“ユグドラシルさまさま”の度合いがやっぱり判断できないし。まぁユグドラシルの手先であるシドが仕事場として使ってるぐらいだから支援制度とかではなく“ゴローちゃんの店”に対して援助があったと考えるのが妥当かなーとは思うけど(あと紘汰が雇ってもらおうとしてたラーメン屋の時給が1000円ってのもスタート時給だとすれば相場的にはわりと高めなんじゃないかと思うわけで、そこいらへんにもユグドラシル進出のおかげで沢芽市が潤ってるんだろうなーってことが見て取れる)。
で、これらを合わせて考えるに、だから、だからこそなんで戒斗さんはストリートダンス&インベスゲームなんてやってんだ?ってな話なのよね。結局そこに戻っちゃう。
舞との会話から戒斗さんはダンスバトル=インベスゲームを力を得るための手段として考えていることが改めて明らかになり、それと同時に同じような境遇であり同じようにストリートダンスの世界にいながらも舞は全く違う考え方をしてると、“ビートライダーズ”と一口に言ってもいろんな考え方いろんな想いでもってみんな日々踊ってるんだと、そういうことなんだろうけど(踊ってないけどねw)、それにしたって戒斗さんのこの背景とユグドラシルに対する激しい感情と「ダンス」という手段が結びつかないわけですよ。戒斗さんの目的はまだ分からないと前述しましたが、ユグドラシルに対抗・・・はさすがに無理でも一矢報いるために、父親の工場を奪い街を変えたユグドラシルに復讐すべく力を得ようとしてることは解るよね。
だったらダンスなんかしてないでユグドラシルに入れば?と思うんだけど。もう成人してるわけだし入ろうと思えば入れるだろうってか入ろうと思わないの?と。
これがさ、ストリートダンスチームのランキング1位になればユグドラシル主催のパーティに出られる(パーティで踊れる)とかね、ユグドラシルと何らかの関わりを持てるってんならそのためにリーダーとしてやりたくもない(それまで全くそんな素養はなかったであろう)ダンスをするのもわかりますよ。でもなんもないっぽいよね?。現にバロンはランキング不動の1位だったのに、それによって得た力で戒斗さんが何かしてる風もないし、かといって力・・・というか具体的に言っちゃえば金だよね、それを貯めてる風もないし、戒斗さんがインベスバトルに勝つことでどんな力を得ようとしてるのか、それが全然わかんない。
これ当然ストリートギャングとして作ってる(ニチアサでそれをやるのはまずいからとダンスチームバトルに置き換えた)んだろうけど、そう考えれば戒斗さんが目指しているのはそれこそI.W.G.Pのキングのような、ギャングどもを束ねるボスの座だと思うのよね。ユグドラシルに支配されない影響されない“ガキ共の力”、それを全て自分のものにするためにまずはガキ共を束ねる力を得ようとしてるのが今の戒斗さんということではないのかなーと思うのだけど、そのために「連合」を作ったのかと思いきやあっという間に崩壊・・・というか見放されてるし、ほんと何がしたいんですか??っていうかやっぱりどーーーーーーーーーーーーしても「その背景でなんでダンス?」としか思えない。もうそれなりの歳なんだから踊ってないでユグドラシルに入って死ぬ気で勉強して努力してユグドラシルの中で「力」とやらをつけるほうがよっぽど現実的だと思うけど?としか・・・。
でもなぁ・・・・・・・マンゴーのロックシードは今回の果物狩りで手に入れた『新しい力』なんだと思ったのに(話の展開からしてインベスに襲われる中でたまたま舞が捥いだ果物がマンゴーに変わり、本来なら紘汰(鎧武)に渡すところなんだけど鎧武はパインになってそこそこ戦えてるしっていうかちょっと戒斗に気持ちが向いちゃってるんで「戒斗!これ使って!」って投げて渡すってな流れになるんだとばかり・・・)、最初から持ってたけどなぜだか「バナナ最強」だと思ってたから使ってなかったって・・・。どんな根拠でバナナ最強だと思い込んでたんですか戒斗さん・・・。ていうか鎧武がオレンジとパインを使い分けてるのを見て使い分ければいいんだとそこで『初めて気づいた』って・・・・・・・・・。確か力の使い方、戦い方を知らない愚か者とかなんとか鎧武のこと馬鹿にしてた記憶があるんだけど、使い分けすればいいことを今ごろ知ったって・・・・・・・・・・・・・。
そんな戒斗さんですからね・・・ユグドラシルに入るなんてことは考えたこともないんでしょうね・・・・・・(そういう方法があると気付いた瞬間「その手があったか」ってカッコよく言う戒斗さんが容易に想像できるw)。
だって「『ずっと』裕也を探してるの」と言っていたはずの(前回ランキング1位パーティ開いてた)鎧武の女の目的がいつの間にか「出口探し」にすり替わってることに気づいてなかったですもんね・・・・・・・・・。
さてミッチです。
貴虎さんが所持していたはずのスイカのロックシードがなぜか鎧武の手元にあることについてシドに問われたミッチはこれをネタにシドにいいように使われることになってしまうのかと思いきや(その展開を期待してた。「“紘汰さん”には秘密にしろよ?」と耳元でささやかれ、紘汰さんに隠し事なんて・・・と思いながらもシドの言いなりになるしかないミッチを期待してました)、逆に“あんたに盗めと唆されたって言うよ? 兄さんはあんたよりも僕のことを信用するんじゃないかな?”って!!!!!!。
この子解ってる・・・っ!兄さんが自分に激甘であることをハッキリと理解してる・・・っ!!。
その上での「先行き本当に怖いのは(兄さんと僕の)どっちだろうね?」発言だったとは・・・・・・・っ!!!。
しかもしかもミッチはさらに“何もあなたを陥れようってわけじゃない。ボクとシドさんは友達だもん。そうだよね?(小首傾げ)”といいつつバイクをおねだりって、やだもうなんなのこの子!!!!!。
いやぁ・・・シドだってそれなりに場数踏んでる海千山千野郎だろうに、そんなシドに対し「あんたに唆されたって言うよ?」と言ってのけた上に自分の要求を呑ませるとはマジで『末恐ろしいガキ』じゃないの・・・。戦極ドライバーを手に入れる交渉は虚勢を張ったんだと思ってたのにガチじゃないっすかあああああああ!。
兄さんの自分に向ける想い、呉島貴虎とシドの関係性、それらをこうまで“自分にとって有利なカード”として使うだなんて、ミッチがマジもんの暗黒少年でわたし嬉ションが止まりませんっ!!!。
予告に制服姿(これ重要)の光実と貴虎兄さんが会話してるシーンがあったけど、この流れでいけば当然議題は「スイカのロックシードについて」ですよね。
「まさかとは思うが」と前置きをしたうえでおそるおそる弟に「お前何か知ってるか?」と聞く貴虎兄さんに、「まさか。僕は何も関係ないよ、貴虎兄さん」と答えてにっこり笑う光実。
それを聞いて「そうか!そうだよな。妙なこと聞いて悪かったな光実」とあからさまに安堵する貴虎兄さん。
そして「ううん。兄さんも仕事大変だね」とさらなる笑顔とともに兄を気遣う言葉をかけるも兄の視線から外れた途端表情をスッと消す光実。
こんな感じを想像して今から既に脇汗ダックダクなんですけども!!!!!。
紘汰さん(やチームのみんな)に対しては仔犬のような態度でありながらシドや兄さんに対してはとことん利用する姿勢を隠さないこの二面性。はああああああっ、ほんと末恐ろしいわぁ・・・(いろんな意味でw)。