垣根 涼介『光秀の定理』

光秀の定理 (単行本)

光秀の定理 (単行本)

いざというときはきっちり肝を据えることも知っているくせに、その気構えのないときにはすぐにうろたえ腰砕けになり、挙句余計なことまで口走る。頭は良いのに不器用ですぐ泣いて、イケメンなのにハゲてる妻命の明智光秀がここにいます。
そんな光秀と『友』であり続けた二人の男との物語を大河・・・とは言わないからぜひ映画化してくださいっ!!!。愚息と新九郎が見た光秀の生き様は、この「四つの椀の理」は、今の時代にこそ改めて説くべきことだと思うから!。


ところで、あらゆることを自ら背負い続けた光秀に対し、共に異能を持ちながらもそれを使ってのし上がるでもなく思うがまま自由に生きる二人の男(その対比が時に切なくさせ時に燃えさせ、そしてそんな二人が光秀(十兵衛)に頼まれれば絶対に断らないというその関係がたまらなく!)、凄まじいまでのコンビ萌えを与えてくれた愚息と新九郎という人物は垣根さんの創作なのでしょうか?。というのも、以前見た舞台で明智光秀の遺児という設定で「明智心九郎」なる人物が登場したんですよね。字こそ違えど同じ「しんくろう」なわけで、もしかして双方の元ネタになるような人が実在したのでしょうか?。
それから、これはほんとどうでもいいというか私自身の問題なのですが、現在もシリーズの刊行が続いてる某作品のせいで柴田勝家と言われても鬼のウゼエ先輩しか浮かばないし、森可成に至っては「え?この人モリーのトーチャンだよね?てことは触手?」とか思ってしまうようになってしまってとても厭・・・。