- 作者: 川瀬七緒
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (12件) を見る
昨今は殊更に事件(遺体)の様子を凄惨的に描いたり、ともすれば過剰なBGM(効果音)が聴こえてくるような気がするほど“それっぽく”描かれた作品が多いように思うのですが、このシリーズはむしろ淡々と描いてるんですよね。身体にある穴という穴から丸々と太った白いウジがワラワラ湧いてる様子や前が見えないほどの数のハエが死体にたかる様子を淡々と描いているだけなのですが、逆におぞましさを感じさせる。
でもそのおぞましさの象徴である虫によって思いもよらない事件の構図が見えた瞬間スカっとするんですよね。そして素直に「すごい」と思える。
このクオリティがどこまで続くかはわからないし、シリーズが進むなかでは事件よりも登場人物たちの関係性を進める方に重きが置かれる話もあったりするだろうからそうなった時にどう感じるかはわからないけど、今のところは素直に面白い!と言えます。