津原 泰水『たまさか人形堂それから』

たまさか人形堂それから

たまさか人形堂それから

ああ・・・このシリーズほんとすき。だいすき。
みんなそれぞれすごいんだけどでも決定的にどこかが欠けてて、でもその欠けてるところがたまらなく素敵で、色気があるんですよね。
そしてその色気は津原さんによって紡ぎだされる文章に宿ってる。特別な言葉が使われているわけではないし、そういうことが描かれているわけではない。
それなのにしっとりと揺蕩うような色気が満ちている。
多分それはこの作品の舞台である「玉阪人形堂」の空気そのもの、なのだろうな。