
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/08/23
- メディア: 単行本
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相当な人数が登場する群像劇で、登場人物たちは変人だったりお金持ちだったり変な口癖や特殊な嗜好の持ち主だったりといった“設定”があるわけではない普通の人々なのですが、それなのに一人一人の読み分けができるというか、この人はこういう感じの人間なんだなってことが読み進めるうちに自然と蓄積されていくんですよね。だから登場人数のわりに流れ的には整然としてる。当然この先この人々がそれぞれの正義それぞれの思惑それぞれの事情の元行動を起こしていくのでしょうが、これだけしっかりと土台を作ってくれれば心情面の理解がしやすいだろう。やっぱすげーな、宮部みゆき。