SHINKANSEN☆RX『ZIPANG PUNK 五右衛門ロック3』@東急シアターオーブ

昨日公演をもってわたしのゴエロク3ひとまず終了です。
長かった東京公演の最終週まできて心配してた春馬の喉はやや、始めの頃と比べると特に歌パートで高音だったり声を張ったりするところでほんのすこーし出にくくなってるかなぁ・・・とは思うもののでもまだまだ全然大丈夫っぽくって、あれだけ歌って叫んであと変な声(笑)作ってるってのにこの程度のダメージに留めてるとかつくづくすごい人だと思う。あと全く疲れを感じさせないキレッキレの動きも。歌もダンスも芝居も殺陣も上手いことは認めるけどあまりにも全方面ソツがなさすぎて面白味に欠けるという贅沢言いすぎってか欲張りすぎるダメ出しも見聞きしますが、だって春馬ってまだ舞台3度目なのよ?そのうち2回は身内舞台だったのよ?そのキャリア(経験値)でこれだけの公演期間を通してこれだけ安定したモノを見せられるってどれだけ地力があるんだと。改めて春馬のハイスペックっぷりに慄かされます。これぞ脱帽ってやつよ。
まぁね・・・確かにこのキャリアだったら、この程度のキャリアであるからこそ長期公演をこなす中で『変化』するもので、つまりそれが『成長』なわけだけど、そういう意味では春馬の心九郎様に目に見える成長があったとは言えないかなーとは思う。だけど春馬の場合初日の時点での完成度が尋常じゃなかったんですよ!。20ぐらいのスタートだった人が60ぐらいまで持っていけたならばそれはまさに“目に見える”成長と言えちゃうけど、春馬の場合最初から85ぐらいのレベルだったからね!。そんで今90ぐらいだからね!。目に見える成長があったとは言えないってのはそういう意味だかんね!。
各キャストが慣れてくるにつれシーンごとのカラーや濃度が定まり、作品全体が始めの頃と比べたら大分流れにメリハリがついてぐんぐん良くなっていく中で、この物語の主人公である春馬の心九郎だけは最初からいい意味で全く変わらない。元々このシリーズは主役である古田新太石川五右衛門自体にはドラマがなくって、それを背負う「主人公」は別にいるわけなんだけど、春馬の心九郎は初日からしっかり物語の『柱』として存在してたんだってことが終盤になった今だとよく分かる。この大舞台でたかだか舞台出演3度目の若者だと思うとこれって相当凄いことだと思うの。いのうえさんは春馬にはそれだけの力があると見抜いたからこそこれだけの役割を与えたのだと思うの。
春馬の成長っぷりは現在85→90ぐらいだと前述しましたが、成長の中身は表情。1幕のキラーン☆は演出的に“作り笑い”だし、自分の素性を明かし秀吉の首取ったるぜええ!ターンでは鬼気迫るガッチガチの表情で正解だと思うんだけど、その後、お銀とルララルラ〜♪って歌いあって以降の解放された心九郎のターンでの表情が緊張が取れたのか慣れたのか分かんないけどいい感じで自然っぽくなってて、まさに『解放された』ってな顔になってるんだよね。なので直前までの銃をこの手に!と歌ってたあの鬼神のごとき表情とのギャップにクラリってなるw。クラリってなってかわいいいいいいいいっん!ってなるw。開演当初からちゃんと演じわけられてはいたけれど、後半は柔らかい表情が俄然よくなってて、「グーで殴ることないじゃないか!」「それもそうだなアハハハハー」の場面のアホっぽさ(ここバカップルと表現すべきなのでしょうが、わたしにはどうしても心九郎→お銀は友情以上のものを感じとれないんですよね。感じたくないだけかもしれませんが^^)がより引き立つし、だからこそ汚い大人たちがこぞってこの場面に喰いつくのがとてもよく理解できるしw、ていうかラストの乗船シーンの「しんくろ〜〜〜〜〜っ!(はぁと)」なお銀と手を取り合ってキャッキャ飛び跳ねるとことかただの女子www。
でもラストのジパング・パンク〜リプライズからカテコにかけては超男子!!!エアギターしたり拳ガツガツ突き上げたり古ちんに釣られて腰つき出したり(!!!)浦井くんとステップ踏みあったり(だがしかし最もカッコいいのはイケメン二人に挟まれ腰をふりふりする麿パパなのだw)、とにかくもおおおおおおおおおザ☆男子なのよおおおおおおおおおおおおおう(←カッコよすぎてマジ溶ける)。
いやいやホントこの舞台の春馬は極上です。あらゆる貌を見せるけどその全てが素敵とかありえねーだろ。あまりにも作品に恵まれなさすぎて絶望したこともあったけど、あれもこれも全部この春馬のためなんだと思える。それぐらい素晴らしい春馬。こんなに美しくそしてカッコいい春馬を見ることができて幸せです。


とまぁいきなり春馬語りから入りましたが、この舞台って改まって『感想』を書くようなものじゃねーんだよなぁ。その瞬間ワーッて盛り上がって面白かったねー!!で終わっていい舞台なんじゃないかと思う。天下人・豊臣秀吉を鍵とし、明智心九郎という青年の復讐譚に空海のお宝を絡めた物語は何気に骨太で、そこに蜂ヶ屋善兵衛を加えた三つ巴の構図に謎解き要素まであるという相当“盛った”内容ではあるんだけど(だから1幕があれほど長いのだと思う)、でもそれまで頭でこねくりまわしてたものがあったとしてもせりあがってきた4人の名乗りで頭パッカーーーーーーーーン☆たのしいいいいいいいいいいっ!!ってなっちゃうんだよね。考えるな楽しめ!!。それでいいんだと思う。まぁ解釈に頭悩ませたり深く考察したくなるようなものでもないしねw。なので感想としてはこの一言『五右衛門ロックやっぱり楽しい!!!』。


ていうかやっぱシャルルが(笑)、もう回を重ねるごとにシャルルの方向違いの輝きが増してて、何度行っても毎回毎回シャルルの登場シーン(フード取った瞬間)客が沸くんだよねw。この愛されっぷりはスゲーw。村のクソガキ時の村木さんがずっと自分のお尻のあたりをもじもじ弄ってたことがあってw、何してんのかと思ってたら捌ける時にシャルルの顔面めがけてその弄ってた手で何かを投げつけてて、何投げつけたかまでは確認できなかったんだけどその時のシャルルがマジかんべんしてくださいよぉ〜みたいな顔してw、それ見ながら村人たちが全員「クッ・・・」って顔背けて肩震わせてんの見て、ああ、客のみならず舞台上でも愛されてるんだなぁ、シャルルは。とおもいました(笑)。
ていうかていうか最初のほうはほぼ絡みがなかったはずのシャルルと心九郎がちょいちょい目を見交わすようになっててハァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッン><特に「う そ だ よ あ ほ」のとこ!。「やられたねー」って顔して苦笑しあうここの二人だけはかんっぜんに別舞台でした!この瞬間だけは超イケメン舞台だった!(笑)。
あとあと堺の町から爆弾全部回収してきたよー!後のバトルでオラオラとばかりに剣を2回ぐるぐる回すチンピラ王太子たまらーーーーーんっ!!!。
川原さんVS古ちん・春馬・シャルルの場面はスチール写真が欲しいぐらい!!!(シャルルだけは役名であることから察してw)。
でもそこ以外のシャルルはまじで「死ね!!!」(笑)。
あ、そうそう!川原さんで思い出したけど、マローネ様に「エスパーダ、やっておしまい!」と命じられると手首をぐりぐり回して準備運動するんだよね。そんでエスパーダ無双の途中で剣を懐紙(南蛮人だから布なのかな?)でグイっと拭うの。そこがもんのすごい好き!!。エスパーダ様に抱かれたい!耳元で「セニョリータ」言われたい!!(笑)。
もんのすごい好きと言えば、実は五右衛門でしたーの三成様の粟根さん(ややこしいw)!!!!!。心九郎様に見破られ正体を指摘された瞬間腰をグッと落としてドス効いた声で応える三成様のフリした五右衛門の粟根さん(ややこしいw)ちょおおおおおおおおおおおおカッコいいのおおおおおおおおおおおお!!!。
もちろんじゅんさんと粟根さんの共闘は毎回燃えに萌えたし(じゅんさん慶次と粟根さん三成で1本作って欲しいぐらいなんですけど!!)、麿パパ秀吉との関係性というかそれぞれらしい距離感もグッとくるし、二人とも(あと聖子さんも)出番こそ新感線ファンの目からすると少なねー!ではありますが、そんな中でも場に自らをねじ込むようにして自力で『見せ場』を作ってらっしゃって、その魂にはいつもながら惚れ惚れするよね(笑)。


そんでもっての古田新太。これだけ春馬すげーシャルル最高!ではあるものの、最終的にいっちばん美味しいところを持っていくのは古田新太なのである。この人の「くるぞくるぞくるぞくるぞキタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」感はほんっと異常(笑)。なんど観ても毎回確実に滾れる。これぞ『お約束』のお手本だよね(笑)。
一方で秀吉と春来尼と“おにぎり”との場面では圧倒的な“デカさ”でキッチリこの作品を締めてて、この人がこうやって真ん中にいてくれれば大抵のことは許せてしまうなー・・・なんて見ながら思ったり。



会場は心底クソだし楽曲も新感線の過去作品と比べると「うーーーん・・・」ってものが多くて(ト書きのような歌詞が・・・)(ト書きを曲に乗せるという面だけみればテニミュの方が断然レベル高いと思う)、雰囲気的にもコマで拳振り上げたような気分にはならないっぽいし最初は正直作品の出来としてはどうかなぁ・・・って思ったんだけど、やっぱ楽しいんだよね。この楽しさ爽快さは新感線でなければ味わえない。ていうか慣れるからなのかなんなのか1度目よりも2度目、2度目よりも3度目の方が楽しくなるw。
ってなわけで、大阪どうしよっかなー^^。