牧村 一人『ブラッディ・ジュエリーは真夜中に笑う』

ブラッディ・ジュエリーは真夜中に笑う

ブラッディ・ジュエリーは真夜中に笑う

名前をあちこちで見聞きするので気になっていたのですが、ようやく読むことができました。
表紙の感じと、あと読み始めるとキャラ造形(特に女性キャラ)の感じから深見真さんの作品を想起させられたのですが、深見さんがキャラとアクション(とエログロ)で読ませるとしたら、牧村さんは各キャラの心情で読ませるタイプなのかなぁ?。大物政治家の娘とヤクザの息子に元自衛隊の凄腕女、それから総理大臣を務めた男が残した子供たちと、あーはいはい(笑)って鼻で笑っちゃうような設定なんだけど、その設定故のしがらみとか思惑といった障害であったり、それらが各キャラの心情に影響を及ぼしたりそこから生まれる感情だったりと物語の中でその笑っちゃう設定がちゃんと活かされてて、思ってたよりもずっとしっかりとした物語でした。ただタイトルが意味するところが全く分からないんだけど、それはまぁイメージ?ってことでいいや(笑)。
他の作品も読んでみようっと。