田中 啓文『ウェンディ・ガール サキソフォンに棲む狐1』

ウィンディ・ガール サキソフォンに棲む狐I (サキソフォンに棲む狐 1)

ウィンディ・ガール サキソフォンに棲む狐I (サキソフォンに棲む狐 1)

音楽(サックス)に情熱を傾ける少女の青春物語・・・・・・のつもりで描かれているとのことですが、主人公が“部活動(吹奏楽)を辞める”ことが展開上必要なのはわかるけどそれにしたって吹奏楽部空気悪すぎ(笑)。本筋は(主に音楽面で)出会い葛藤しそして成長する主人公を描いているわけですが、それとともに章ごとに日常の謎が用意されそれを主人公にしか見えない地狐(チコ)というファンタジーな存在が主人公経由で解き明かす・・・というメルヘン要素があったりするんだけど、それを吹き飛ばす勢いでギスギスしすぎてて、思わず「友情って何かね?」と聞きたくなったわ(笑)。
と同時に主人公の父親の死に関してもなにか秘密がある・・・というか母親が一人不穏な空気を醸し出してて、それがやけにザラっと感を煽るんだよなぁ。母親は何かに怯えてて(何かから逃げてて)、それは父親の死因にも関係しているように読めるけど、でも今提示されてる背景からしてそんな“何か”があるようには思えない。
つまり続きが超気になる!!。