- 作者: 中村文則,松倉香子
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 単行本
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短い作品であるぶん中村文則のザラっとした部分が凝縮されてる感じがするし。
でも中村文則作品比としては確かに温かい。温かい感じはする。
それぞれ単独作品として読めますが、これまた帯に「ゆるやかに連鎖していく」とあるように全てではないもののいくつかは明確に、いくつかはそこはかとなく繋がりや世界観を感じます。
それらはやっぱり痛みであったり絶望であったり『負』の感情が漂ってたりするんだけど、そんな中に何編かはっきりと『希望』を感じる作品があって、負の反動なのかなんなのか、時々出てくるそれらにはグッとこみあげるものがありました。
希望なんてこの程度だよね。そうそうあるもんじゃない。だけどある。きっとある。
そんなことを思いながら読みました。
装丁と挿画も合わせて大切にしたい本です。