
- 作者: 貫井徳郎
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2012/08/18
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
調査が進むにつれ小説家の中でゆっくりとではありますが男像が形作られ肉が付き、やがて自分が理解・納得できる“原点”に辿りつくわけですが、そこに熱量というか、男のことを“知りたい”と思わせるだけの引力がないかなーと思った。
そのせいか、ラストのキレも甘いように感じた。罪を暴き裁くための「真実」ではなく、小説家=全く関係のない第三者が犯人が語る不可解な動機を自分なりに理解するための「真実」を求める話なので狙いとしての曖昧さであることはわかるんだけど、それ以前に甘いなと。