『海賊戦隊 ゴーカイジャー』第37話「最強の決戦機」

ワルズギルティという素敵すぎる名前の殿下ビームを浴び、「もはやこれまでか」と仲間を強制的に脱出させ一人ゴーカイオーに残り意識を失ったマーベラス様。
「ハッハッハッハ、見たか、俺がワルズ・ギル、ザンギャックの次期皇帝だ!ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハーッハッハッハ!」
どうなるのっ!?マーベラス様どうなっちゃうのっ!?!?
→カンゼン・・・・・・ゴーカイオー・・・・・・・・・?
いやさぁ・・・・・・CMで豪快ネタバレはもはや当たり前のことではあるんだけどさぁ、せめて予告の後まで待てなかったかよ?。この展開であのCMってゴーカイにも程があんだろ(笑)。
ってなわけでジョーさんとシド先輩の特濃物語最終回になるのかと思いきや、マーベラス様の覚醒=『ゴーカイジャーの大いなる力発動』と、そして殿下の・・・・・・・・・・・・馬鹿息子としてのプライド話な前後編になるようで、マジで後編見たくない・・・。殿下・・・・・・・・・・。
てっきり真正だと思ってた殿下が自分が周囲、というよりもダマラスら父上の重臣たち、そして偉大なる父親からどう思われてるのかちゃんと判ってたってことにまず驚いた。その上でこれまでの数々の“馬鹿息子らしい”言動を思い返してみるとなんだか違う景色が見えてくるというか・・・殿下の孤独っぷりがひしひしと伝わってくるようで・・・。
「バリゾーグ。俺は子供のころからずっと父上の重臣たちに囲まれていた。しかし誰もが父上に似ぬ馬鹿息子と思っていたから・・・。俺は一人だ、お前がいなければな」
「ボス・・・」
「俺は、ダマラスや父上の重臣どもの鼻をあかしたい。お前は俺についてきてくれるな」
「私はワルズ・ギル様の忠実な部下。どんな命令でもお聞きいたします」
殿下の抱えているものが明らかになった今、殿下にとって自ら改造を施したバリゾーグがどれだけ大切な存在なのかもまた明らかなわけで・・・でもバリゾーグは云わば心を持たないサイボーグに等しいわけでそんな存在しか殿下にはいないだなんて・・・たとえ元がシド先輩であっても・・・ずっと殿下の側にいてやって欲しいとすら思えてしまう。
だけど、だけどジョーさんの想いもまた分かるわけで・・・
「シド先輩、俺はあなたの記憶を取り戻そうと考えていた。だがそれが不可能ならば俺はあなたに語る言葉を持たないっ。この刃こそが、俺の・・・言葉だっ!」
「剣などで誰と語らうつもりだ。あいにく私の刃に言葉などない。あるのは、ワルズ・ギル様への忠義のみ」
辛れええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!
ジョーさんはシド先輩の魂を解放するためにバリゾーグを斬るつもりでいて、でもバリゾーグには殿下以外の言葉は届かない。そしてジョーさんの願いが叶うことは殿下から側にいてくれるはずのたった一人の存在を奪うことになるわけで・・・・・・。ってなにこれ超絶漲る関係性なんだけど!!!!!
つーかゴーカイブルーVSバリゾーグ戦が朝の子供番組にあるまじきクオリティで変な笑いが零れてしまいました(笑)。もう「バリゾーグは俺がやる」と言い切りバリゾーグ目掛けてゴーミンには目もくれず颯爽とかわすジョーさんの体捌きからしてヤバかったんだけど、(ていうかジョーさんにすかさず自分のサーベル貸すアイムに嫉妬・・・w)、↑このめったくそ熱い「この刃こそが俺の言葉だ受けてみろ!」台詞を背中で剣を受け即身を翻してかわしながら言うジョーさんとかさ!力で圧されて転がるようにして工事用フェンス倒すのはよくあるけど、フェンスの存在を見て取って戦いながら蹴り倒すジョーさんとか!!もうもうもう死ぬほどかっこいい。雑魚ども倒して駆けつけた仲間に「来るなっ!手を出すな、バリゾーグは俺がやる」ってこの言い方とか近寄れないオーラびんびんで、ジョーさんほんとに上手くなったよなぁ。この凄まじい殺陣と素顔状態のジョーさんとの間に違和感ないもん。


一方の殿下。殿下の父である皇帝「アクドス・ギル」から届けられた“ザンギャック最強の決戦機”の名前が『グレートワルズ』、しかもあの外見。それってつまりグレートワルズは「息子専用機」のつもりで作ったんじゃないの?。部下たちは司令官自ら前線に出るなどありえないと言い張ってたから殿下しか操縦できないというわけではないのでしょうが、でも皇帝はこれ殿下のために作ったよねぇ?。それって愛じゃねーの?。愛がなかったらこんなカッコイイロボ作れない(作らない)と思うんだけど。馬鹿息子呼ばわりされてると言ってるのは殿下だけであって、父上とダマラスのやりとりだって殿下ビジョンを通してだとああいう感じに聞こえたけど実際は「頼りない息子をお前の手で一人前の男にしてやってくれ」的なさ、まったく違ったニュアンスでの会話だったかもしれないよなーと。
これまでに殿下の口から母上って言葉が出たことはないので、想像するに殿下は幼い頃(物心つく前)に母親を亡くしてるんじゃないかな。母親がいれば皇帝として宇宙最大勢力を率いる父親が息子に向けるあらゆる言動のフォローをしてくれただろうけど、そういう存在がいなかったせいで殿下は劣等感と孤独を募らせていったのではないかなぁなんて。で、皇帝は殿下がそういう想いを抱えてるって分かってるんじゃないかな。それに皇帝はそうは思ってなくともダマラスやインサーンの態度からし重臣たちの間に殿下を見くびる空気があることは事実なんだと思う。そこで皇帝は息子の鬱屈や重臣たちの中にある舐めた空気を一掃すべく地球攻略部隊の指揮官に息子を指名したんじゃないかな。不敗神話を誇るザンギャックをもってしても第一次攻略作戦は失敗に終わった星を(今はスーパー戦隊不在であっても)息子率いる部隊に攻略させることによって名実ともにワルズこそが次期ザンギャックの皇帝に相応しい男であると示すつもり・・・なんじゃないかと思うんだけどどうよ?w。
まぁそこいらへんの真意がどうであれ、カンゼンゴーカイオーなるものが登場するってことはグレートワルズの行く末は残念ながら見えてしまっているわけで・・・・・・せめて殿下にとって救いがある最期になるように祈ります・・・・・・。
「お前は沈黙と共に見ていろ!」とか「見ておられるか父上!見ているかダマラス!!俺はこいつらを、倒す!!食らえっ!!」とか熱くて滾る野島兄ボイスを堪能できて幸せです。


そんでもってマーベラス様。かつてアカレッドに「守られた」過去を持ち、だけどその結果アカレッドは命を失い(とマーベラス様は思ってるってことよね?)、ザンギャックに『負けた』マーベラス様にとって「守る」という意味は鎧の言うソレとはちょっと異なる・・・・・・ってことなのか。確かにこれまでスーパー戦隊の戦いを見続けてきた鎧(+視聴者)にとっては現れる敵を片っ端から爆死させ、最終的にラスボスを倒してくれることで守られてるつもりでいた。だけどマーベラス様たちはザンギャックに負けていて、ザンギャックを倒すことは不可能に近いことを身をもって知ってしまっている。だからラスボス倒して敵組織を壊滅させてやんぜ=地球を守ってやんぜ!とは言えないってことなわけかー。自分たちの力を必要としている人がいれば助けるけど守ってるつもりも守れてるつもりもないと。
うーむ・・・マーベラス様はいつからこんなことを考えてたんだろうなぁ。最初からマーベラス様たち海賊の目的は「宇宙最大のお宝」であると明言してるわけで当然地球(の人々)を守るつもりなんてなかったんだろうけど、レジェンド戦士と交流を持ち鎧を仲間に加え戦い続ける中で「守る」ということの意味を考えてたりしてたんだろうか。マーベラス様の持論である「欲しいものは自分の手で掴み取れ」ってのは言い換えれば「自分のものは自分で守れ」に通じると思うわけで、それで言うならば地球人である鎧が地球を守る(守りたい)と考えるのは当然のことなわけで、そんな鎧を仲間に入れた時点で海賊にとって地球は「守る義務はない」星ではなくなったってことなんじゃないかなぁと思うのよね。でもザンギャック相手にどうやって地球を守ればいいのか分からない、現れる敵にその都度勝ち続けてもザンギャックに勝てるわけじゃないから。←いまココ・・・ってな感じなのかなぁと。
・・・と、ここまではわたしなりに理解したつもりなんだけど、今回のマーベラス様の行動は理解しがたい。アカレッドが自分を守ってくれたようにマーベラス様もまた仲間を守ろうとしてのことだったのは分かるんだけど、マーベラス様の口から「もはやこれまでか」などという諦めの台詞が出るだなんて受け入れたくない。わたしが思うキャプテン・マーベラスはどんな危機でも絶対に諦めない人なのに。・・・・・・きっとさ、自分一人なら絶対諦めないんだろうね。そして自分が見込んだ仲間たちもまたそうだって分かってるんだろうな。だから船長命令として強制脱出させた。船長の重要な役目の一つは「決断を下すこと」なわけで、みすみす全員の命を危険に晒すことはないし、例え自分がここで死んでも残った仲間たちが自分の意志を継いでくれると信じてるからああいう行動に出たのかなーとは思うんだけど、でもやっぱりマーベラス様自身の手でお宝掴んでこそじゃないかと。そこいらへんを次回ジョーさんたちが思い知らせることでゴーカイジャーの大いなる力が発動するんだろうし、それだけ殿下が操るグレートワルズが強い、ってことなんだろうけどさー、でもでもでもー!(ブツブツ)。



ここは俺が残るからお前たちは脱出しろ、これは船長命令だというマーベラス様に
「お前っ!!こんな時だけ都合がよすぎるだろっ!!」
と食ってかかるジョーさんの「お前」呼びにとんでもなく興奮いたしました。
そしてマーベラス様に強制的に吹っ飛ばされ「マーベラスの野郎・・・っ」と野郎呼び!!!!!
そしてそして「マーベラス!」と一番に叫ぶジョーさん・・・・・・・・・。
はぁ〜〜〜〜〜〜〜っ、たまらんな。
来週はわたし本編見た後生ジョーさんなのよね・・・・・・自分が本気で心配です(笑)。