前回の予告で聞いてどんな状況下でその発言がなされるのかとドキドキしていた「正義のためなら人間はどこまでも残酷になれる」は後藤さんの問いに映司が答える形で、でした。この言葉を言い換えれば正義の暴走は悪になるということだと思うのですが、実際に現在進行形で正義を掲げた悪人排除を行う神林父子に対してではなく後藤さんを通じて伝えたのは展開（見せ方）として巧かったし、映司の経験がその言葉の中に実感として入ってたし、「目の前で苦しんでる人を助ける」「小さな幸せを守るために目の前で起こっていることに一所懸命になるしかない」という映司の行動ポリシーとぶれてもいなかったんで、『正義』をテーマとしたエピソードの落としどころとしては無難なところかな、という印象です。これ以上突っ込んで描こうとしたらそれはもう1年かけてその作品なりの「正義とはなんぞや？」を見せるしかないもんね（でも当初の平成ライダーはそれをやってた気がするけど･･･）。家族揃ってクスクシエを訪れ「弁護士を目指します」と宣言した神林父はつまりそういうことでしょ。まーこれまで目指してたのが裁判官か検事か知らんけどそれが弁護士に目標をチェンジしたからと言って“司法試験”に通らなきゃ話にならないわけでｗ、現実見ろよ神林くん！そこは｢家族を守るために地道に働きます｣じゃねーのかよ！とは思うけど（笑）。
つーかリアルな話、神林父子は怪人使ってヤクザや悪徳代議士をぶちのめしたわけで、あいつもう怪人使えなくなったらしいよ？ってなことになったら確実に報復が待ってると思うんだけど、映司は「目の前の幸せ」を守るためにボディーガードしてやってくれるんだろうな？とか思ったｗ。
でさぁ、映司はヤミーの宿主やその関係者（つまりゲスト）に対してはこの若さにあるまじき達観っぷりを見せるのに、アンクの扱いってかアンクとの関係性だけはどうしてこううまくいかないんだろうね？。ちょっと前に目的は違えど「ヤミーを倒す」という意思は共通であるというバディ話をしたはずなのに、普段はどうあれ戦いの最中でもああもみっともないミス見せてくれちゃうとかガッカリだよ（笑）。映司のあの抜かりなさは結構最初から見て取ることができてたわけでさ（確かアンクも映司を称して「使えるバカ」とか言わなかったっけ？）、だから映司が悪いというよりもアンクはいい加減映司がそういうやつだって学習しろよってな話なんだけどｗ、でもアンクちゃんってばアレじゃん？ｗ。しかも自分のコアを使ってるわけだから冷静になれってのはまぁ無理な話かなと思うわけでさ、だからそこは映司がアイコンタクトするなりアンクにだけ伝わる合図をするなりして「コアメダル渡すつもりはないから余計な動きすんなよ」と言ってやるべきだったのではなかろうか。普段はどれだけギスギスしててもいいんだけど、そろそろ決めるべきところは決めるようになって欲しいなーと。“アンクの手で”コアメダルを取り返させてやり、セルメダルもちょっと恵んでやる伊達さんとのほうがよっぽどいいコンビなような･･･。伊達さんは後藤さんとも着々と師弟関係を築き上げてるし、そう考えたら映司ってコミュ力高いように見えて実はそうでもないのかなぁ。旅人だけに人懐っこくて誰とでもすぐ打ち解けられはするけれど、そこから先、さらに深く他人を理解しようとはしない、なぜなら理解してもすぐ別れなければならないからと無意識で思ってるから･･･とか？。だとしても、アンクの「コアメダルは俺の命だ！」という魂の叫びにぐらいはもうちょっと引っかかってあげてもいいと思うのｗ。
あと新たな材料として「小さな欲望ではヤミーを作れない」ってのもあったんだけど、人はみんな欲望を抱いてはいるけど身の丈にあった小さな欲望がほとんどなのでヤミーをそう易々と量産はできないってことなのかーと思う反面、神林息子の「お父さんに帰って来てもらいたい」ってのが果たして『小さな欲望』か？という疑問は残る。てかこれハッキリしてなかったように思うんだけど、虫頭ウヴァさんが一方的に「父親と連れ立って正義行脚してる息子もまた同じ欲望を抱いてるだろう」と思い込んでいた結果、「それ俺が思った欲望じゃねーし！それじゃヤミー作れねーし！」って意味だったのか、それとも純粋に「そんなちっぽけな欲望じゃヤミー作りの材料にならない」ってことだったのかどっちだ？。前後の状況から判断するに前者だとは思うんだけど、そうだとすると今後欲望を描く上で「欲」はともかく「望み」の面では扱える範囲が狭まったように思うのだけど。後者だとしても、この子の「欲望」が例えば有名になりたいと望んだ映司の知り合いの人のソレより『小さい』とは思えないしなー。
それはそれとして、後藤さんが正義を遂行すべく頑張る息子の本当の願いに気付いてたってか、父親のソレとは根本的に異なってることに気付いてたってことは確かだと思うけど、あの状況下でのあの問答は見事すぎたよなぁ。この前後編は後藤さんが美味しすぎて大変でした＞＜。
でさ、後藤さんはあれだけ吹っ飛んでたってのになんとか的に当てられるようになってるし覚醒に向け着々と努力してる模様ですが、ランニングはジャージで行うのに射撃訓練からの腕立てはハイネックのセーター姿でやるとか後藤さんのこだわりがよくわかりませんｗ。「寒いから」と真顔で言われそうな気がするけどｗ。
そんなわけで、後藤さんマジ天使。あのヅラを含むコスプレ衣装一式を「これ着てね♪」と渡された後藤さんが見たいです。
