麻耶 雄嵩『隻眼の少女』

隻眼の少女

隻眼の少女

隻眼の少女などというタイトルに加えちょっとその少女がちょっぴりツンデレ!ときたらどんだけ変態小説なのかとそれはそれはもう昂ぶりまくりで読みました。
ネタバレせずに感想を書くのは非常に難しいのですが、●●術に●●の扱いにも長けてるとかみかげ(ツンの方)多才すぎだろうと(笑)。作中でちゃんと謎解きがなされてるにも関わらず、いや実は真相は違うのではないか?と考えたくなってしまうし考える余白がありまくるので、コネコネ考えながら、ああ、まやゆの小説を読んだわーという充実感で満たされてます。そのまま受け止めるならばまやゆにあるまじきハッピーエンドと言えるのでしょうが、だがしかしまやゆです、静馬がわざわざこんなことを決意したということは実は●親はあの人だった!とか、忌まわしき歴史は繰り返される運命なのだった・・・!とかね(笑)。いつになるかは分かりませんが続編は充分可能だと思うんで、そこで静馬にどんな苛酷な現実が待っているのか妄想することで・・・・・・2・・・・・・年は耐えられるかな。
あ、変態方面に関しては探偵少女の設定そのものが変態でした(笑)。タキシード探偵などという存在がいるもんで別段不思議には思わなかったってのが正直なところではありますが、冷静に考えたら大層マニアックな格好させてるよなと(笑)。
あと主人公(語り部)の名前のひどい略し方と、「お父様」と呼んではダメで「お父さん」ならアリの言い方がとても変態チックだと思いました。
で、種田静馬と今鏡静馬は何か関係があるのだろうか。作中で何かを匂わせるような描写はなかったと思うし、今のところ隻眼少女探偵はノンシリーズの扱いだとは思うのですが、麻耶小説は全て統一された世界観の中で描かれているのでその中で同じ名前ってのはどうしたって関係性を見出したくなってしまうよなぁ。