大倉 崇裕『小鳥を愛した容疑者』

小鳥を愛した容疑者

よく自然災害なんかの時にペットの避難とか安全とかどうなってんだろうと思うのですが、自然災害などというイレギュラーな出来事でなくとも、被害者加害者問わず犯罪絡みでペットと離ればなれになってしまうケースっていっぱいあるんだろうな。それが犬とか猫とかならばともかく、作中で登場する蛇とか巨大リクガメなんて引き取ってあげたくても実際問題ムリだもんなぁ。それを題材（でいいのかな？）にする大倉さんの着眼点はいつもながら素晴らしい。そしていつもながらのオタっぷり（笑）。それでいて変則刑事モノとして事件の描写（内容）はしっかりしていて、そこに動物の生態を絡ませるその手腕は相変わらずすごいなと。
これも恐らくシリーズ化されると思います。飼うことが許される珍ペットを描きつくすまで続いて欲しいシリーズになりそうです。