『龍馬伝』第23回「池田屋に走れ」

亀弥太の最期の酷さに愕然としました。もうあらかたのことは諦めたというか、そういうもんなんだと割り切ってみているつもりだったのに、「時代を後戻りしたから」って何!?「龍馬の言うとおりにしておけばよかったかのう」って何!?なんて後悔させてんのよ!?。つーか亀弥太たち三人は大殿様が土佐藩からも何人か出さないわけにはいかないだろうとか言ったから、武市さんが派遣したってんじゃなかったでしたっけ?。確かにそこで外の世界や新しい思想に触れて海軍を作るという新たな志が出来たんだろうよ?直接言ったのは亀弥太じゃなかった気がするけど武市さんのもとを離れてよかった的なことも言ってたし、龍馬にしてみりゃ亀弥太たちは洗脳済み、いや洗脳が解けたと思ってたんだろうと思う。でも土佐の共に志を同じくした仲間たちが心配で、やっぱり武市さんの志とともにありたいと思い攘夷を目指すべく京へ向かった亀弥太は、それこそ「それだけの覚悟がある」んだと思うのよ。だって亀弥太の魂は「武士」なんだから。だから亀弥太を止めない(追わない)陸奥たちの言うことは尤もだと思うし、それこそみんな「それだけの覚悟で」この場所にいるわけじゃん。操練所のやつらだけでなく長州も新選組もみんな覚悟をもって生きてるんだと思うのよ。でも肝心の龍馬にはそれが全く感じられないんだもん。亀弥太が武市さんらにしてやれることはもうなにもないから諦めろとか言う一方で、亀弥太のその覚悟を認めようとせず、その挙句がまーた「龍馬の言うこと聞いときゃよかった」だもん。もうこれウンザリ。操練所の仲間は全員船を動かす上で誰一人不要な人間はいないとかさ、考え方としてそれはアリなんだとは思うけど気持ちわるいのよ。龍馬の口からでる「仲間」だの「友達」だのって言葉にわたしはもうムカつき通り越して気持ち悪さしか感じない。しかも龍馬が亀弥太みつけるくだりのお手軽さ何だあれ。誰か倒れてる→か、亀弥太っ!?ってなぁ・・・。


池田屋の演出は良かったと思います。「桂さん?」→何やら激しい物音が→血に染まる羽織と旗をはためかせ凱旋する新選組ってのはカッコよかった。物音だけで池田屋の定番中の定番である「御用改めである!」がなかったのも階段落ちがなかったのも、そのせいかまさに殺戮集団、まさに死神!って感じがしたし、出来れば無言でバッサバッサ斬り殺す松田土方とか血しぶき飛び散る地獄の中で跳ねるように刀を振るう楽人沖田とか見たかったとは思うけどでもこれはこれでカッコよかったからオッケーです!。あらゆる作品で“新選組を恐れる京の人々”という描写がなされますが、そうとは分かっていても新選組目線だとこんないい人達なのになんでそんなに怖がられてるのかなー?なんて思ってしまったりするものなんですが、この新選組は怖いわ。この得体の知れない不気味さってのが人々が新選組を恐れる理由なんだなーと思った。
つーか鼻歌謡いながら凱旋する楽人沖田やっべええええええええええ!こいつ超やっべえええええええええええええええええええええ!!!。


武市さんと以蔵はねー、『お互いボロボロになりながら牢獄で再会っ!しかも会話には聞き耳たてられてるっ!』というシチュエーションが異様に漲りました!!。あんな真っ黒こげ状態でも武市さんを認めた瞬間目がキラッキラ輝く以蔵可愛いよー。以蔵は武市さんに「何も話すな」と命じられたことを今後愚直にやり続けるんだよね、きっと。武市さんの言葉が以蔵にとって拷問に耐える力となるんだよね。
そして武市さんはこの牢に入れられている限りは勤王党の仲間を救うことはできないと分かっていながら、それでも少しでも希望を繋ぐために以蔵に沈黙を命じたんだよね。自分がそう言えば以蔵はきっと酷い拷問にも耐えるだろうと。でもそれは以蔵の苦しみを長らえることとイコールだってことも分かってる。拷問に耐えていればいつか必ず自分が助けてくれるだろうと思ってることも分かってるんだろう。うーーーツライだろうなぁ・・・武市さん。
てか象二郎はあれ何のつもりで二人を会わせたんだ?。武市さんに会った喜びで以蔵がペラペラ喋ることを期待して?。二人の会話に聞き耳立てながらものっそい悔しそうな顔してたのは、必ず東洋暗殺について何らかの話をするだろうからそれを聞いてやる!と思ってたのにその意図を即察知した武市さんがヒソヒソ話したもんだから全然聞き取れずムキー!ってなってたのかなーと思ったんだけど。でも武市さんが以蔵に口止めしたのが聞こえてクソっ判断を誤ったか!って思ってるようにも見えるしなー。
このところへこみまくってる武市さんですが、亀弥太にも以蔵にも求められ、牢番までもが武市さんのしたことを誇りに思うと便宜を図ろうとしてくれたことに救われた気持ちになりました。こんな結果になってしまったけれど、やっぱり武市さんのしたことは間違っていたわけではなかったのだと思う。少なくとも土佐の下士たちにとっては。
で、その牢番和助が冨さんに手紙を届けるシーンで小市さんだと気付いてムキャー!ってなりました。
そんでもって弥太郎はツンデレすぎる(笑)。