『龍馬伝』第18回「海軍を作ろう!」

まさにタイトル通りの青春グラフィティでございました(笑)。
一番ムカつくのが龍馬だってのは当然として、今回はもうどいつもこいつもみんなぶん殴ってやりたくなったわ。渋々海軍塾に送りこまれたものの「敵と戦うためにはまず敵を知ることが重要」だからって脱藩浪人である惣之丞と肩組んで♪え〜び〜し〜でぃ〜♪なんてちょう楽しそうに唄ってる三人組、まずはお前らから殴ってやるからここ並べ!。次に収二郎!目の前にわっかりやすい人参ぶら下げられたぐらいでその気になってんじゃねー!ケツ出せケツ!。そんでもって以蔵・・・お前まで・・・・・・・・・。まぁね、気持ちは理解できるとは思うよ?武市先生に友人どころか人斬り道具扱いしかしてもらえなくて、じわじわと広がりつつあった心に開いた穴に勝先生の言葉が響いた・・・ってのとはちょっと違うか、お前には言っても分からないと言われ続けてきた以蔵にとって、地球儀を見せてくれて「日本は実はこんなに小さいんだ」と『教えてくれた』というその事実が嬉しかったんじゃないかなー。実際のとこ以蔵にとって世界の中で日本がどんな大きさをしてようがそんなもんはどうでもいいんじゃないかと思うのね。もっと言っちゃえば土佐以外もどうでもいいんじゃないかと思うのよ。それでも地球儀の中の日本の小ささに「ふごおおおおおおおおおおお!」って目を瞠ったのは、『自分にモノを教えてくれたことが嬉しかったから』なんじゃないかと。その嬉しさに舞いあがった勢い+口だけ番長・龍馬に乗せられなし崩し的に斬るはずだった勝燐太郎の用心棒を務める羽目になってしまった、つまり武市さんの命令に背いてしまったってのはまぁ流れとしては仕方ないかなーとは思う。思うがでもやっぱり以蔵にもパンチくれてやる!!こんの裏切りモノめがああああああああああああああああっ!!!。
とは言えやっぱり勤王党のやつらとは比較にならないレベルでムカつくのは龍馬なんですけどね。今回の龍馬はこれまで以上に、いやこれまでとはステージが違うレベルで「おめーは何様のつもりだよ!」と思いました。海軍塾の教官が「それはお前が考えることじゃない」と言ってくれたのにはほんのちょっぴりスカっとしたけどね、ほんと海軍塾に集められた奴らが何を目的として(何のために)学んでいるかだなんて今の龍馬がギャーギャー騒いでいいことじゃねーだろうがと。勝さんが言ってること、考えてることはそうじゃないって言うけどさ、物事には段階ってもんがあるわけだし、その勝さんに(間接的とは言え)お前が与えられた職務は長次郎とともに一人でも多くの人間を集めて来いってことだろうがと。旧知の人間一人連れてきただけで大層なこと言ってんじゃねえ!まずはやれと言われたことをやれっての!。てかそんなことは以蔵を唆したことに比べたら些細なことだ。問題は以蔵よ以蔵。お前は京で以蔵から逃げたじゃねーかよ。以蔵に対し中途半端な言葉を投げかけただけでその後は以蔵のことなんて考えもしなかったクセに、内心はどうあれ武市先生に与えられた“自分の仕事”をするために勝の元を偽名を使って訪ねてきた以蔵に馴れ馴れしく友達面してんじゃねーーーーーーーーーーーーーーよ!!!。ハッキリ言ってお前にゃ以蔵に何かを言う権利はねえ!もちろん武市先生を批判する権利もねーんだよ!。多分龍馬のあの異常に浮かれポンチなハイテンションは“わざと”ってか、加尾とともに酒を呑んだあの時ならばともかく今の以蔵は立派な『人斬り』になってしまってるわけで、だから真正面から止めようとすればきっと刀で止めなければならなくなるだろうからと勢いで押し切ろうとしたんだなーとは思います。そこはきっと龍馬の才覚ってやつなんだろうと思うよ。でもさ、やっぱり“一旦は以蔵を見捨てた龍馬が”それをやるってのは受け入れがたいわけですよ。武市先生に与えられた仕事をこなせなかったどころか、気が付いたら斬れと言われた人間の用心棒をしてる以蔵の気持ちはどうなるんだっての。自分なりに損得じゃないけど、自分の立場やら状況やらを考えた上で行動できる人ならばいいけど、なんたって以蔵は馬鹿なんだからさ、すぐ流されちゃうんだよ。以蔵にとってたった一つの信念は『武市先生のため』(だと思う)なのに、それを無理やり揺らがせるようなことすんじゃねーよと。行き当たりばったりってか、その場のノリで偉そうなこと言うのほんとやめてくれないかな。わたしにはそうは聞こえないけどあんたの言葉には『力』がある(らしい)んだから、言うならちゃんと責任もってよと。
でも以蔵のこの流されやすさって思想や理念がないからこそなわけで(それが馬鹿たる所以なのか・・・)、後々以蔵が勤王党について簡単にペラる伏線ってか、そこに至るステップの一つ・・・ってことなんだろうなぁ。
勝先生の“高級地球儀”が初めて役立った(驚いてもらえた)相手が以蔵ってのはちょっと面白かったです。でもそれってなんか・・・無駄な金を使ったような気がしなくもないw。


今回の武市さんに関しては・・・わたしから言うことは何もございません。徳川家に付き戦った褒美として土佐の土地を賜ったという土佐藩の背景を考えれば幕府に楯突くわけがない(楯突くわけにはいかない)ってのが真っ当な考え方だろうに、そこを曲げてでも『攘夷派の旗頭になれ』と説く武市さんが愚かというか・・・史実ではどうだったのか知らんけど少なくともこのドラマの中の武市さんはそこになんら説得力のある理由をつけられない時点でもうどうしようもないな・・・ってなもんなんだけどさ、いざその現実を突きつけられ仲間の元へようやっとの思いで帰りついたと思ったら誰もいなくて一人ぼっち・・・さすがにこれは可哀想すぎるだろう。まさに「担ぎ上げられたリーダー」じゃないか。これがさ、武市さん自らがその地位を望んだんであればまだ自業自得だろって笑ってしまえるかもしれないけど、そうじゃないじゃん・・・。みんなが「武市さん」「武市さん」って言ったからこそ今武市さんがこんなことになっちゃってるんじゃないか。そりゃ結局のところ武市さんは「リーダーの器じゃなかった」ってことなのだろう。だけどそれを武市さんに要求したのは間違いなく勤王党の奴らだろうが。それなのに何で武市さんが最も仲間の存在を感じたい時に誰もいないんだよ。うわーーーーーーーーーーーーーーーーん><。