越谷 オサム『金曜のバカ』

金曜のバカ

金曜のバカ

ああもうこの本に収められている5つの物語全てが愛おしすぎる。いやになっちゃうぐらいどれも好きだ。多少趣味はマニアック・・・と言えなくはない年齢も性別も異なる主人公たちが普通に喜んだり悩んだり思い出したり考えたりと普通に頑張って普通に生きてるというだけの物語なのに、どうしてこんなにキラキラしてて可愛いのだろうか。ていうか犬!犬出されたら勝ち目ないって(笑)。
表題作は変態抱きつき魔のバイト先の話とかもうちょっと読みたかったし、「ゴンとナナ」もその後が読みたいし、短編じゃ物足りないというか腹六分目ぐらいの気分なのですが、どれも読みやすく、もう一度言いますがほんっとに可愛い物語ばかりなので初めての越谷オサムには最適だと思います。欲を言えば装丁だけはもうちょっとなんとかしたほうがいいかなぁ。