- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/18
- メディア: 単行本
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2ヶ月以上前に読んだのに、なぜだか感想を書くのを忘れていました。なんでだろ?面白かったーって満足した覚えはあるんだけど。
このシリーズは私を裏切らないなぁ。今回は連作短編集のようでありながらその実長編という形なのですが、事件そのものは嫌な言い方ですが何の驚きもない単なる殺人事件なのでミステリー成分はほとんどないものの、その代わりにこの形を取ったことで加賀の目を通して描かれる街と人にしっかりと血が通い、あたかも自分もこの街を歩いているかのごとき気持ちになりました。事件そのものは地味だと前述しましたが、加賀が(一見捜査に見えない)捜査をする過程で出会う人々それぞれにそれぞれの事件(物語)があって、その積み重ねで読後感は爽やかながらもずっしりでした。