『まっすぐな男』『曲げられない女』

「まっすぐ」と「曲げられない」って同じことを言ってるように思えるけど受ける印象って全然違うよなぁ。「まっすぐ」の方が自覚ナシで「曲げられない」方が自覚アリって感じ。「まっすぐ」の方がタチが悪くて「曲げられない」方が厄介な感じ。
というわけで、まずは『まっすぐな男』。ルーキーズでようやくブレイクした佐藤隆太を主演で→隆太と言えば熱血だよね という安易かつ無難なところからスタートした企画なんじゃないかと思うのですが、その“いかにも佐藤隆太”が今回はなーんか鼻につくんだよなぁ。ていうか隆太って男子ワチャワチャの中でこそ生きる俳優だと思うのね。でもこのドラマは隆太が一人で突き進むスタイルのようなので、わたしとしてはこの隆太にはあまり魅力を感じることが出来なそうな予感。
最初は良かったの。富士山が見えるように窓を作るか作らないかって田中圭くんと言い合いし、そこに遠藤くんが止めに入り、いつものように田中圭くんが隆太に押し切られて隆太ホクホク・・・ってところまでは良かったと思うのですが、深キョンが出てきてからが微妙。小悪魔深キョンに振り回される気の弱い男ってんならもうちょっと楽に見られるかなーとか思ったんだけど(それならば田中圭くんで見たいw)、なーんか誤魔化されてるというか・・・腹痛を起こした深キョン演じる鳴海を病院に連れて行き治療費を肩代わりしてあげるってのはアリだと思うんだけど、それ以降はおかしくねー?「まっすぐ」と言うならば仕事中に職場を訪ねて来た上に重ねて金を貸してくれと言う女にガツンと説教しろよって思ったんだけど。漠然と感じてるだけなのでどこがどうとか具体的に指摘することは出来ないのですが、お昼をごちそうしてあげた上に結局お金を貸してやり、その上素性も分からずどう考えても性格破綻気味の初対面に毛が生えた程度の女に仕事を紹介するってさ、それって「まっすぐな男」がすることなんかなー?って違和感なのよねぇ。
一方の鳴海は無責任の馬鹿女なんだけどでも自分の中に芯はしっかりと持っていて(その芯が人から見て「真っ当」かどうかというのは別の話として)、同性異性関わらずなぜか憎めないって人という描かれ方をするのかなと思ったんだけど、ルームメイトの佐々木希(相変わらず演技が破壊的w)が「鳴海さんはあんなだけど金を盗んだりするような人じゃない」→冤罪でした。黙ってたのは襲われそうになったことを言えなかったからでした→金は盗んでないけど酒は盗んだお! ってなんだそりゃ(笑)。佐々木希の信頼台無しじゃねーか(笑)。ていうかまさかあの二人の周囲では「金は盗んだらまずいけど酒ぐらいなら別にいんじゃね?どうせ飲んじゃえばなくなるんだし」的な価値観で世の中回ってるのでしょうかw。それこそ隆太の出番よなw。
ていうかこれさぁ、深キョンが演じてるから憎めない感じになってるけど、例えばこの役を長澤ま●みあたりがやったとしたら大顰蹙モンじゃね?w。
初回を見た限りでは、内容的には切るか切らないかギリギリのところなのですが(まだ週予約してないし)、篤郎が・・・篤郎の存在だけは激しく気になるんだよー!!。なのでとりあえず引き続き3回目までは見ようと思います。



曲げられない女
ターニーがわたしの大好きな種類のターニーなのでウハウハしてたらなんとなんと、警察官僚だってんで両目からハートがギャーーーーン!と飛び出しましたw。その割には一人でそこいらうろつきすぎですがw。
融通が利かないという意味では隆太の役とどっこいどっこいだと思うのですが、やはり菅野さんは孤高の変人女をやらせたら中堅女優の中ではダントツですね。
でもこれ、話終わったよね?w。長年の夢にようやく手が届いたと思った矢先に急死してしまった父親の想いと、父親の夢を支え続けた母親の想いを引き継ぐんだと9年間司法試験に合格するため努力し続けてきた三十路女が、母親の入院、上司からの薦め、そして久しぶりに会ったかつての同級生にそそのかされたりとタイミングが重なり「結婚」という文字を思い浮かべたところで10年来の付き合いである安定した職業についている彼にプロポーズされ、心が揺れ動いてしまう。でも彼のプロポーズの言葉がこれまでの自分の頑張りであり生き方を否定するようなものだったためプロポーズを断わり、夢を追い続ける、自分の生き方を貫くことを決めたのだった。これで終了でよくね?(笑)。1話が面白くなかったというわけではないんだけど、次回以降への期待はあんまり沸かないんだよなぁ。だって早紀は揺れて悩んだ末の結論として男(結婚)よりも弁護士になるという夢を取ると決意したわけでしょう?だったらこの先何がどうなろうとそれを貫き通すよね?なんたって「曲げられない女」なんだから。とすると早紀自身の物語としては周囲の雑音に邪魔されながらも自分を律し続け司法試験に合格できるかどうか?ってな展開しかなさそうじゃん。正直そこに興味はもてないわけですよ。衆人(つっても2人だけど)の前で絶対OKするはずと思ってた年上女におもいっきりフラれた塚本くん演じる正登が「絶対合格なんてできない」と断言してたけどさ、それって結構的を射ているんじゃないかと思うのね。早紀は9回落ち続けてるけど正登は数回の挑戦で合格したわけで、しかも正登はそのための勉強法を早紀から教えてもらったと言うじゃないですか。ということは正登(合格者)と早紀(不合格者)の間には決定的な“違い”があって、正登から見れば早紀には合格するための“何か”が足りないのだということが分かってるんじゃないかなーと。それでもまぁドラマだから、ミラクルが起きて合格するならすればいいし、ほんとこのネタに関してはどうでもいいわってな感じ。塚本くんの正登もなー、わたしからすれば本当にそうなのだとしたらそれをはっきりと告げてあげるのが恋人としても同じ法曹界で働こうとする仲間としても早紀のためだと思うわけで、それを「長年待ち続けた末にフラれた腹いせ」でまるで捨てセリフのように言うってのは男としてないわーって感じよなw。ていうかそもそも早紀のような女をなぜ10年近く待ち続けたのかと。正登が早紀のどこに魅力を感じていたのか、早紀のどこを愛していたのか、そこいらへんが全く見えないから何とも言えないなぁ。ターニーが男が結婚相手に求めるものは「ただでセックスができる家政婦だ」と二度も言ってましたが、それに対する正登の結婚観が明かされなかったし、プロポーズも「俺が幸せにするから弁護士の夢は諦めて俺に尽くせ」的なものだったし、結局正登もセックスできる家政婦を求めてたんかなーと思えなくもないしさ、だとしたら尚更言いたいことも言わずにずっと待ち続けた相手が早紀だってのはねぇ・・・。
永作さんと菅野さんの対決は文句ナシに面白いし、そこにターニーが絡むのも、1話だけのゲストかと思った塚本くんも引き続き絡むようだし、キャスト的にはかなりいい感じだと思うのですが、うーん・・・・・・。