『JIN−仁−』最終話

やはりTBS。最後の最後でやりやがった。これだけ話題になった商品をTBSが綺麗に終わらせるはずがないとは思っていたので、続編を匂わせるラストになるであろうことは予想してたし、どんな形であれ続きが見られるのであればそれはそれで嬉しいことだしとは思ってましたが、「えっ?」ってなんだよ。こっちが「えっ???」だっつの。ここでホルマリンくんや10円玉や包帯男の正体と何がどうなってああなったのか、つまりタイムスリップの謎を解明(説明)してしまったら、戻るにせよ戻らない(戻れない)にせよ続編では『SF』要素がなくなってしまうということになるわけだからあえてそこを全て明かさないってのはまぁアリだとは思う。でもこれはハナから説明することを全部放棄したようにしか見えません。全部放棄したことを「えっ?」とホルマリンくんの目がパッチリで誤魔化したようにしか見えない。
つーかこれでもし続編なかったらどうしよ(笑)。でも現実問題としてこれだけのキャストを再集結させるのって相当大変なことなんじゃないかと思うし(スポンサーは確保できそうだけど)、何よりキャストもスタッフもとにかくこの3ヶ月間に全精力を投入して作ってくれたんだと思うのね。だからこそこれだけの密度の作品が出来たのだと思う。当然この反響は耳に入ってるだろうしそのこと自体は喜んでるだろうけど、それと続編とは話が別ってか、この作品はこの作品として、1クールのドラマとしてきちんと終わらせたかったんじゃないかなーと思うんだよなぁ。その上での続編ってのが本来あるべき形だろうと。この先はどうなるか分からないけど仁先生は江戸に留まり、辰五郎親分たちが建ててくれた新しい仁友堂で咲ちゃんや佐分利、山田先生・福田先生と人々を診療し、野風さんは籠から飛び出し自分の足で好きなところへ歩いていき、未来は恐らく消えたのではなく医師ではない別の人生を送ってて(予備校の講師っぽかったけど、これって野風さんの手習い教室の延長線というか、“病気の因子”ではなく“人にものを教えるDNA”が受け継がれたってことなんだよね?)、そして龍馬さんはブーツを履いた(笑)・・・それでいいと思う。そこで終わっていたなら謎は明らかにされなかったけどでも気持ちのいい余韻を残すラストになったと思うのに、「えっ!?」なんて余計なことしてくれちゃったもんだから余韻が悪い方に残る形になっちゃったんだよー。クソクソTBS!!。



仁先生が無意識に咲ちゃんの名前を呼んでしまったことで咲ちゃんの存在の大きさを思い知り、一方で咲ちゃんは仁先生の元へと江戸の町を疾走し(「咲さんはいつも走ってる」っていい台詞だったなー)、そして仁先生の胸ぐら掴んで強引に引き寄せ唇奪う野風さんはとにかく男前だった!!ってのは良かったです。あ、あと恭太郎さんキレ演技上手すぎなwつーか妹とは言えオナゴを勢いよくぶん投げすぎ(笑)。そんでもって前回あれだけドキドキした龍馬さんの水落ちの結末が漁師のお宅でしばらくお世話になってましたー^^だったのにはズコーーーーーーッ!てなったわwww。でもいくら龍馬さんでもほんとにただドンチャン騒ぎしてただけとは思いたくないので、この不在期間にちょっくら未来にタイムスリップしてたと脳内補完。・・・でもそうすると包帯男の身長とあと包帯の間から見える目が全然違うという問題にぶち当たるわけですが。・・・・・・ってもう考えるな俺!!。


というわけで。
「JIN」最終回意味深で劇場版の可能性
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20091222-578325.html

同局宣伝部は「これから検討する。まだ、何も決まっていない」。映画「ROOKIES」を配給した東宝では「公開するなら300館規模が考えられるが、来年のラインアップを発表したばかりで、再来年初めまでは予定が決まっている。だが、話題作なので、どの配給会社も欲しいコンテンツ」と話した。映画からドラマ、ドラマから映画は最近のヒット作のパターンであり、「JIN−仁−」の映画化も濃厚といえそうだ。

ですって。こうなったら3ヶ月間ハラハラドキドキさせてもらったお礼として気持ちよくチケ代払ってやろうじゃないの!その代わり、今度はキッチリ満足させるものを作らなかったら承知しないわよっ!!。
でもその続編に野風さんはいないんだろうな・・・・・・。たかおもそうだけど、中谷さんもまた連ドラの世界に戻ってきてくれて本当に嬉しかったです。特に最終回は中谷野風の凄まじさに圧倒されました。まさに『女優の演技』を見せつけられた。ああ、そうか。今気がついたけど、何一つ説明されなかったと思ってたけど、中谷さんが演じた野風と未来についてはキッチリ終わったということか。最終回のあの潔い女っぷりは中谷さんの中でこのJINという作品がキッチリ昇華できていたからこそ、なのかなー。中谷信者の端くれとして、この3ヶ月間とても充実した時間を過ごすことができました。中谷美紀という女優の凄さを世間に改めて思い知らせたというだけでもこのドラマは評価に値すると思います。
あとやっぱり内野龍馬。今このタイミングでこの内野龍馬を見ることが出来たのはわたしにとって財産です。うん、いろんな意味でねw。


本当に楽しい3ヶ月間でした。どれだけありがとうとお疲れ様を言ってもいい足りないぐらいです。野風さん以外は全員揃って続編で見ることができるだろうという願いを込めて、ひとまずここは「みなさま、おさらばえ〜」と言っておきます。