『JIN−仁−』第6話

今回の松本先生は間違いなく「おのれ伊東玄朴! おのれ南方仁・・・・・・っ!!」でしたw。松本先生の背後に鳴滝さんが見えたよw。
江戸時代に飛ばされて以降、目の前にいる患者をひたすら診続け1日1日を必死で生き抜いてきた仁先生でしたが、半年経って(もうそんなに!?)ようやく冷静にというかそれなりに落ち着いて考えられるようになってみたら、現実味=自分がいまこの世界で生きているという実感がないことに気づき、洪庵先生や佐分利の運命を変えてしまったこともありそのまま死人のようになりかけたところを、咲ちゃんと野風さんの愛で救われた回、ということかな。てか未来の隣で仁先生もまた同じように植物状態?になってる映像があったけど、あれは仁先生が“生きている実感”がないことを“実感”したことによって未来の気持ちを少しは感じることができたという意味での仁先生の想像ということなのか?それとも仁先生は江戸時代に身体ごとタイムスリップしたわけではなく、意識だけがタイムスリップしてしまった結果、現代の仁先生は階段から落っこちて昏睡状態に陥ってるってことなの??。
それに、平成二十二年の10円玉って何それええええええ気になるううううううううううううう!。あの10円玉は仁先生の着物の袖から出てきたように見えたんだけど、だとすると仁先生によるタイムパラドックスの影響?で明治維新が加速した結果1年早く明治が始まり、自動的に昭和も1年スライドし、西暦は変わらないものの平成も1年ずれて現在は22年ってことかなーと思うんだけど(あれ?仁先生がいた時代って2009年と明示されてたっけ??)、でもこの時代に飛ばされた当初はケーシー姿だったわけで、この時代で生きる覚悟を決め着物に着替えた時にわざわざ10円玉(ってか現代の貨幣)を袖に入れたとも思えないし、もしこの時代にあるべきではない貨幣を栄さんあたりに見られたら大変だからと袖に入れて持ち歩いてるってことだとしても、それ以前に半年間の間最低でも何度か着替えをしただろうから10円玉が袖の中に存在してるって時点でミステリーだしね(お風呂とか入ってるの・・・?という意味でw)、だとすると考えられるのは、あの場所は2009年と江戸時代を繋ぐワームホールが発生する場所で、2010年(平成22年)に造られた10円玉がたまたまそのワームホールに落っこちちゃったことでこの時代に飛ばされてきた・・・とかかなぁ。だとすると、あの瞬間か、数日間袖の中にある10円玉の存在に気づかなかったのだとしてもそれ以前のどこかで仁先生の着物の袖がワームホールになったってことになるんだけどw。袖から10円玉を取り出す直接描写がなかったことを夢とロマンを抱きつつ解釈するならば、袖に手を入れたのは仁先生がそれだけあの時代に染まりつつあるという意味を込めた何の気なしの仕草で、仁先生が驚愕した視線の先、地面に10円玉が落ちていた。つまり仁先生同様未来から何者かがやってきて、その人物があの場に10円玉を落とした・・・ということかなぁ。だとしたら仁先生が再び現代へ戻れる可能性が大きくなったって意味だと思うわけで、いずれにしても真相が早く知りたい!早く日曜来いよおおおおおおお!。


どうなることかと思った佐分利が嵌められた一件は思いの他アッサリと片付いてしまった感じがしましたが(佐分利が何の裏もない医学に対する情熱を抱いている真摯な人物だっただけでなく、貧しい女から代金を貰うことなく往診し、きちんと焼香もしてあげる筋の通った優しい男だったのはちょっと驚いたけどw)、洪庵先生・・・ではなく金八(笑)の一喝が素晴らしかった。目を瞑ってたらほんと金八かと思うような説教だったんだけどw、でも鉄矢(金八)の言葉ってそれこそ思春期の時からずーっと聞き続けているからか胸にダイレクトに響くんだよね。鉄矢のあの声音で説教されたら問答無用でかみ締めてしまう癖ってか下地ができてんのよw。役によってはそれが悪い方に出てしまうけど、これまでも悪くないなとは思っていたけど今回のあのシーンで洪庵先生の鉄矢は大正解だったと確信しました。鉄矢の洪庵先生だったからこそあの言葉が仁先生にも視聴者にも沁みたと思うし、あの言葉に圧倒的な説得力が生まれたんだと思う。
そして、仁先生を「先生のやっちゅうことは、まるで仏じゃ。もし人であるならば、死人じゃ。」と言い表した龍馬もまた素晴らしかった。この場面に限らず龍馬の言葉って、洪庵先生の言葉と比べると言葉そのものに重みはないと思うのね。でも龍馬の感情というか、想いはものすごく伝わってくるんだよね。多分あとあと思い返してみたら大したこと言ってなかったことに気づいたりするんだろうけど(龍馬って詭弁の人ってイメージだし)、それでもなんかその気にさせられてしまうパワーがあるんだろうなーって。洪庵先生の言葉は言葉そのものに力と意味があるからそれを受け止められる人にとってはとても重いものとなるのに対し、龍馬の言葉は龍馬から発せられること自体に力があるというか、例え学がない人が聞いたとしてもなんかすごいって思わせる力があったんじゃないかなーとか思った。そしてこれもまた内野さん自身が持つパワーでありオーラがこのドラマの龍馬に肉と力を与えてるんだと思います。てかさ、医学所でのこのシーンの前に医学館で素性を詮索される仁先生のピンチを「ご公儀(ご講義?)の秘密」と口から出任せってかノリで乗り切ったってシーンを挟んでるのがまた上手いのよねー。この場面で飄々とした口調で堂々と誤魔化す龍馬を見せておいて、同じ口がビシっと仁先生の内面を指摘してみせるってとこがめちゃめちゃカッコいいのよ!!。おまけにこれが恭太郎さんが凹む理由にもなってるわけでさ、毎度毎度のことながらこの深みのある脚本はほんとすごいと思うわ。


そしてそして、わたし的今回の見所はやはり梅毒の検査にやってきた咲ちゃんにドS発動する野風さんでございました。同じドSでも男(龍馬)に対するソレと咲ちゃんに対するソレが全然違ってて、中谷野風さんさすがっス!!。今回のヒロイン二人の複雑な心情と仁先生を守りたいという共通の想いからなる微妙な関係性はなんていうか、どっちも切ないわ美しいわでキュンキュンでした。咲ちゃんは仁先生の想い人と同じ顔を持つ野風を羨ましいと言い(咲ちゃんってば「顔が羨ましい」とかズバリ言いすぎですw。もうちょっと遠まわしというか包んで言えと思ったわw)、野風さんは好いたお方のお傍に己の足で向かうことが出来る咲が羨ましいと言う。どっちの気持ちも分かるだけにもう涙目で切ねえええええええええええ!って言うしかないっつの。籠の鳥である野風さんは一度は自分の才覚でそこから飛び出したもののこの世界に戻ることを自ら選んだ吉原の門の前で必死に祈り、咲ちゃんは刀を持った敵から仁先生を守るために自らその身に覆いかぶさる。これまでは野風が強い女で咲ちゃんが可憐な感じだったけど、今回に関しては真逆だったのも面白いと思った。野風さんが咲ちゃんに宛てた手紙と咲ちゃんと仁先生が逃げるのをシンクロして描いたのとかありがちな演出だってのに、二人の女性の健気すぎる愛が伝わってきすぎてまさにキュンキュンですよもう。とりあえず危険を回避したことで安堵しつつも仁先生を叱咤しながら自分も両手をブルッブル震わせる咲ちゃんも、仁先生から届いたお礼の手紙をなんっとも言えない乙女の表情でぎゅーーーっと抱きしめる野風さんも健気すぎるだろう!!。しかもこんなにも美しくて可愛くて強い二人の女に愛し守られてる当の仁先生がまったくその想いに気づいてないってのがまたね・・・たまらんよね。
てか半年の練習の賜物か、仁先生の字が結構な勢いで上達してて思わず泣き笑いw。


とまぁ妹(と野風さん)がこんなにも頑張ってるというのに、仁先生を護衛するという師匠・勝先生から託された任務をもういいですと言われたからってあっさり放棄し、昼間から吉原に入り浸って酒を飲み女に慰めてもらってる橘兄!おめーは何やってるんだっつのな!!w。てかあの様子じゃこの日が初めてってわけじゃなさそうだし、なによもうっ大人しそうな顔してるくせに恭太郎さんったら汚らわしいっ!!(笑)。