『相棒 season8』

舞台観劇後自宅に帰り着いたのが11時半近かったというのに缶ビールのプルトップを引く前に躊躇なくDVDの再生ボタンを押した瞬間「ああ、わたしはやっぱり相棒が好きなんだな」と思いました。season7でまさに絶望の底まで叩き落されたというのにそれでもまだ“何か”を期待してしまうわたしがいるのです。わたしにとってのその“何か”は“相棒らしさ”だと分かっているのに・・・そしてその“相棒らしさ”に薫ちゃんの存在が必要不可欠だということまで分かっているはずなのに・・・・・・。トリオの皆様が今期も健在で安心した登場シーンこそアポロガイスト様もといいたみんキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!とテンソンもりもり上がりましたが、やっぱり薫ちゃんとのいがみ合いと言う名のじゃれ合いがないと寂しいよう・・・・゚・(つД`)・゚・。
でも狭い車内でモッチャモチャしながら「オイ!早くバックしろバック!」→神戸くんが「もっとバック(指差し)」→右京さんが「もっとバック(指差し)」→弓削っちを轢くw この流れはホッコリしました。あと早速『亀山の大事な相棒である右京さんの新しい部下』である神戸くんの弱み握ってグヘヘヘヘと嫌がらせするいたみんにもモッコリw。
まぁでも右京さんと神戸くんの会話というか腹のさぐりあいはこれはこれで面白いです。これまでは全然気にならなかったというよりむしろ好きだった右京さんの「はいぃ?」が今回やたらと鼻についたのは、これまでの「はいぃ?」には後ろに愛がこもった「(笑)」が付いていたのに今回はリアルに「(゚д゚)ハァ?」みたいなニュアンスだったからだと思う。でも初期の右京さん(初期のころからこんなに「はいぃ?」とか言ってなかった気はするけどw)はこんな感じだったわけで、そう思うと右京さんは薫ちゃんを失い本来の杉下右京に戻った・・・と言えるのかなぁとか思いました。それどころか相手が直情型の薫ちゃんと策略型の神戸くんという違いのせいか、慇懃な嫌味度がパワーアップしてる気すらしたもんねw。この全く目が笑ってない笑顔を浮かべながらも和やかに会話する二人の図というかこういう右京さんも悪くはない・・・んだよなぁ(←認めたくない)。てか神戸くんが「別れた奥さんと友達付き合いするのってどんな感じ?ねえねえどんな感じなの??(ニヤニヤ)」とか言うキャラだとは思わなかったw。まんまミッチーでしかないんだけどw神戸くんのキャラは嫌いじゃないです。胸元の開け具合含めてw。この自分大好き★を隠しもしないところからしてラストの「T’s Report」の「T」は「特命についてのレポート」ではなく「尊(Takeru)のレポート☆」って意味なんだろうなぁ(笑)。
つーかラムネ大河内と神戸くんがあんな仲だったとは!!この二人がイチャイチャ(笑)するシーンが時々入るというならば今期も全力で録画しなければならないではないかっ!。これは釣れる!これは俺みたいなのがじゃんじゃん釣れるぞ!w。


で、肝心のストーリーはと言うと、動機のどんでん返しというネタは薄々そうかなとは思いはしたものの充分楽しめました。・・・・・・と言いたいところなのですが、わたし内山さん大っ嫌いでさぁ・・・そのせいであんまり楽しくなかったです。シャワーシーンとかなんだよあれ!w。どっちにも取れるラストにしたのは何かの折には内山さん再登場の余地を残しておくためかなと思ったんだけど、内山さんは理想とか思想とかそういうものを掲げるテロリストではなく父親への歪んだ愛情が過激な行為に発展してしまったってだけだから一行とセットでないと広げにくいかなぁ。でも結局母親はあれ“愛した男がテロリストだった”ってんじゃなく“同じ革命を目指す同志”という気持の方が強かった、つまり母親もまたカナリアの一員(少なくとも支援者)だったんじゃないかなと思うわけで、ということは内山さんはテロリスト(の思想)を両親に持つサラブレッドと言えるわけで、父親のことが好きな過激娘ってだけだと思ってた女が父親を越えるバリバリのテロリストになって右京さんの前に再び現れる!という展開もありえるかもなー。
ていうか乱暴なくくり方をすると今回の話は相棒シリーズにおいて『人情モノ』にカテゴライズされると思うのですが、こういう話にこそ怨念や執念を含めた『人の情』に対して無駄に共感したり憤慨したりする薫ちゃんの存在が必要だと思ってしまうんだよなぁ。“普通の人の視線”が欲しいというか。こういう歪んだ話(歪んだ心)を描くにあたって超人右京さんの目線だけで締めちゃうと若干の置いてけぼり感を食らう気がします。モヤっとしたものが残るのはいいんだ、後味の悪さってのも相棒という作品の魅力の一つだと思うし。でもそこに「こういうこともありますよね」とか「これでいいんですかね」とかそういう普通の視線での一言があるとホッとできる気がする。つまり、わたしが薫ちゃんに拘るのは要するに薫ちゃんと同化して見ていたから・・・なんだよな。絶対的に人間のタイプが違うミッチー神戸くんにそれを求めることは出来ないと思うので、とにかく早くモロモロ切り替えたい。頑張るもん。


事前に番宣張ったりしなかったので弓削っちとヨコヤこと鈴木一真がゲストなことを知らなかったんで驚き&嬉しかった。ヨコヤのキャラとか単純に良かったわw。弓削っちも床下に死体埋めるたまではいいけどそのあとの隠蔽工作が酷い(畳みブカブカ)とかあっさりアジトまで尾行されるとか馬鹿すぎだろうとw。白バイ隊員コスには全力でハァハァしましたけど!!。
あ、あと若かりし日の小野田の姿が垣間見えたのも嬉しかったです。一行と一徳が(なんかのコンビみたいw)ガチンコ会話するシーンは非常に素敵でした。今回の小野田の行動がこの先小野田にとって不利な材料にならないといいけど・・・。