『仮面ライダーW』第6話「少女…A/嘘の代償」

「いつの日か、そう遠くない未来に母は娘に本当のことを話すのだろう。その日が来るまで俺達は彼女の夢を裏切れない。仮面ライダーWの使命がまたひとつ増えてしまった・・・ってことさ」

クーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!翔太郎かっこいいわーっ!!
ていうか、いい声・・・・・・・・・(うっとり)。


今回のエピソードはこのモノローグに尽きると思う。見てる間はちょっとモヤモヤした気分だったんだよね。今回のエピソードのキーワードは『嘘』だったと思うんだけど、「夫の夢を実現させるために“娘を危険な目に遭わせることをも厭わない”ほどの執念を燃やす母親議員が、娘になぜ「パパは仮面ライダー」だという嘘をついたのか」ってことになんらかの動機が示されるのかと思いきや、結局のところ描かれたことといえば娘に対する愛情の再確認というか、自分が(娘に)今すべきことは何なのかということに気づいた、という結果だけだったわけだよね。劇中でそれを翔太郎に強い口調で非難させてることでかろうじてバランス取れてるとは思ったものの、みやびの心情として“なぜそこまでするのか”が描かれなかったことがモヤモヤした。
前編ではそれに対して「子供たちの未来のために」みたいな言葉を使ってましたが、命を狙う存在を排除し改めてその想いを強くした・・・ってんじゃなく、夫の夢を引き継ぐことを諦めて“娘の母親”として生きていくことを選んだということだったわけでしょう?てことは結局大切なのは自分の娘と生きる “現在(いま)”であるってことだよね?。みやびの中で大切なものが“死んだ夫の夢”から“娘”に替わる・・・替わるってのとは違うか、多分気がついてなかっただけでみやびの中ではずっと大切なのは娘であったと思うのでやはり再確認って言葉がしっくりくるかな・・・再確認する心情描写が足りなかったかなーと思ったんだよな。
そもそも娘が父親をどの程度慕っているのかってのもさして描かれなかったわけで、結局夫の職業が代議士だったのか風都タワーの建築士だったのかわかんなかったけどいずれにしても相当多忙だったと想像できるし「いつもの挨拶」が頭なでなでポンポンってことは恐らくあれが父親と娘のスキンシップの限界だったんじゃないかとも思うわけで、だとしたらわざあんな凝った人形を作り「パパは顔を失ったけど仮面の騎士として風都の人々を守ってる」なんて『嘘』で誤魔化す必要が果たしてあったのだろうか?と思ったんだよな。
ついでに言うと、今回の事件の結果みやびは議員を辞め第二風都タワーの建設も無期延期となった・・・ってことはさ、それをそのまんま受け止めるとすればみやびが議員を辞めた結果この計画が延期となったってことだよな?・・・みやびどんだけ影響力あるねんとw。そこらへんはボケっと見てただけなんで間違ってるかもしれませんが、あとは鷹村の持ってる土地を買い上げられれば即タワー建築に入れるってとこまでいってるのかなと思ってたんだよね。土地買収なんて結構な金が必要だろうしそれなりの準備が為されてたんだと思ったの。でも本当はそうではなくて、みやびが一人(まぁさすがにデカイ計画だし建築業者なんかはそれ相応の旨味がありそうだから厳密に言えば一人ではなく多少は賛同者がいただろうけど)突っ走ってただけ・・・ってことだったのかなぁ。
となるとそうまでしても計画を推し進めたい気持ち(=夫の夢の実現)ってのは相当な覚悟ややる気があった上でのことだっただろうと思うわけで、それまでだって何度も銃撃されたりしてたのに(命が助かってたのはほんと偶然というか暗殺を命じられた鷹村の射撃の腕があんまりよろしくなかったというただそれだけだもんね^^)、娘が化け物にさらわれたことでそれを諦めてしまえるみやびという人間が分からんわ・・・。おまえの覚悟はそんなもんかと思ったなぁ。そこいらへんも含めてみやびの心情をもっと描いてくれてたらよかったなと。
娘のあすかはあれ薄々気づいてるというか・・・少なくとも母親の言葉をそのまんま信じてるわけじゃないんじゃないかなーと思った。前回で鷹村に「子供ダシに使って云々」って母親が責められるとすかさず頭を下げて「ママを助けてあげてください」ってウルウル瞳で見上げながらお願いしたことからしてなかなか機転利く子だと思うし、女って男よりも確実に現実の中で生きる生き物だからさw、いくら子供とは言えある程度の事情は察してると思うのよ。だから“探偵のおじさん”に呼び出された時の表情が“何か自分にとって愉快ではないことを聞かされるんじゃないか”と不安な気持ちと覚悟してる気持ちが入り混じってるもののように見えたし、「パパのこと?」と聞きながら手がぶるぶる震えてたのはそういう気持ちを必死で抑えてるってことだと思ったのね。でもハーフボイルドな翔太郎はここで「チャチな嘘」を付いてしまった。嘘をつくことであすかの不安を打ち消してしまった。その代償が「また一つ増えてしまった仮面ライダーWの使命」というわけか・・・・・・。
ていうかリアルな話、れんれんのあのセクシーボイスってかなり印象的だから、娘も母親も仮面ライダーの声を聞いた時点で探偵さんだって気付くと思うのよねw。
タイトルの「代償」はてっきり母親が娘についた「嘘」にかかるのかと思ったのに、まさか翔太郎(とフィリップ)に対して、だとはねぇ。二人が好意を抱く若菜姫を筆頭に園咲家とWがお互いの人間態を認識しあうのって展開上の重要なポイントになるわけだけど、これでWサイドが公式に「正体バレ」を控えなければならなくなったことでその瞬間がより一層劇的になると思うし、ただそれだけでなく正体バレが出来ない理由が「少女の夢を守るため」ってのはヒーローものとして最高の理由付けだと思った。なんか感激しちゃったもん。
探偵として受けた依頼以上のことはしないって翔太郎のスタンスが好きだと前にも書いた記憶がありますが今回もそうで、やっぱり本当のことを他人である翔太郎があすかに告げるべきではないよね。翔太郎の非難に対して拒絶しか返さなかったみやびの気持ちも分からないわけだし、これは母娘が自分たちの力で乗り越えなければならないことだもん。でも翔太郎は“ハーフボイルド”だからさ、何かあるたびにフィリップに電話して報告と称して愚痴を聞いてもらいながらwあすかのためを思って本気で悩み、「何やってんだ俺は・・・」って自嘲しちゃうんだよね(これちょうかっこよかったあああああああ><)。悩んだ末に“今はまだあすかに本当のことを告げない”ことを選んだ(言えなかった、というのが正しい表現だと思うけど)翔太郎の行動は期せずして当事者となってしまったヒーローとして、正しかった・・・とは言えないかもれないけれど、でも人としては理解であり共感ができる。そしてその時が来るまで自分(達)は風都を守る騎士であり続けると・・・カッコいいじゃねーの!!。風都を守るヒーローとして記憶に残すためにわざわざハードスプラッシャーに乗って去っていくとかまじまじカッコいいじゃねーの!!!(笑)。そんな翔太郎が大好きだw。
そしてきっとフィリップもそんな翔太郎の甘さ=ハーフボイルドさを嫌いではないんだろうね。だから馬鹿だなぁと思いながらも「チャチな嘘」につきあってあげるんだよね。あすかと父親の「いつもの」を仮面ライダーWがやってあげた描写はこれまた毎回書いてる気がするけど“自然な流れ”で上手かったなぁ。これまでのフィリップくんの行動からして念のため父親のことを調べておいたってのはごく自然な行動だと思ったし、まずは翔太郎に「いつもの」への返答を任せておいてから「だから言っただろう」って言いつつ自分もまた「チャチな嘘」に乗ってあげるフィリップくんがカッコよすぎて大変でした><。検索時になんかあすかの頭を撫でようとする手を見つめるフィリップくんの顔が切なげというか懐かしげというか・・・とにかく何かがありそうな表情だったんで、これまでのところ伏線の張り方と拾い方が文句なしに上手い三条さんのことなのでこれもそのうち棚上げになってる「フィリップの家族」ネタが再燃するときに拾われるんだと思う。クーッ楽しみだわっ!。
てか今回のフィリップくんがやたらカッコよかったのは気のせいですか!?。翔太郎が全編言うか言わないかでぐずぐず悩んでたせいかなぁ?やたらカッコよく見えたんだけど(ていうか二人のこのバランスが素晴らしいわよね。単純に肉体(行動)派と頭脳派というだけでなく、メンタル面での波長をも見事なまでにお互いを補いあってるんだね)。翔太郎に実働させつつ父親のこと調べておくのもそうだし、翔太郎からの変身要請=アノマロカリスが現れたってことで「出たか」ってまるで作戦通りとばかりの態度とか出来る子すぎてちょっとドキッ!としたものw。そんでもって
「さあ、お前の罪を数えろ!。これで決まりだ。トリガーフルバースト!!」
ってむしろ翔太郎よりもフィリップのがノッリノリで必殺技ぶっ放すとかかっこよすぎいいいいいいいいいいい!
でもその一方で「フィリップくん、出撃」に合わせて敬礼するとかキャワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!ギャップ!?これがギャップ萌えなの!?!?
つーか前回のお酢がまさか今回のネタ振りだったとは本気で脱帽です。三条陸何モンだよ!?と思った。この場面ってWとナスカの初対決を使って“翔太郎が馬鹿だ”ってこととw、“メモリの組み合わせによっては翔太郎とフィリップの肉体そのものにも負担がかかり、純粋に体力差の問題でフィリップは翔太郎よりも回復が遅い”ってのを描く目的だったと思うんだけど、そこにお酢を絡ませることでテンポアップするとともに無意識ながら役立っちゃう亜樹子の存在価値をもまとめて描いちゃってるんだもんなぁ。その後フィリップがお酢検索に夢中になるってオチも母娘の結末がはっきりしなかったことで感じたモヤモヤを緩和したというか、座りが良かったと思った。初回で感心した翔太郎のブフーーーーーーッ!もまた見られたしw。
あ、亜樹子は今回ぐらいのスタンスでいてくれると本当に嬉しいです^^。多分ウォッチャマンに情報収集しに行ったのって自主的な行動だったんじゃないかと思うんだけど、毎回翔太郎にくっついてギャーギャー言うのではなく、場合によってはこうやって現場を離れられない翔太郎の代わりに情報収集を担うこともあるってのは今後のために亜樹子の汎用性を高める上でもいい展開だったと思った。EDで真剣な顔で電卓叩く亜樹子が初めて歳相応に見えましたが、あれは情報料のラーメン(風都ラーメン冷めにくそうで美味しそうw)8杯×2の代金を計算してたんですね^^。頑張れ所長^^。
でもソファに座る亜樹子の隣に翔太郎が座るの嫉妬!!しっとったらしっと!!
あ、そうだ。伏線と言えばさ、今回の娘に父親に関する真実を言う言わないっての、これおやっさんのことを亜樹子に言わない(いまはまだ言えない)ことにもかかってるんじゃないかなー。いずれ翔太郎がおやっさんの最期を亜樹子に話さなければならない時が来るはずで、その時に今回悩んだことが活かされるんじゃないかなと思ったんだけど。


というわけで、何が言いたいのかわかんなくなっちゃったんだけど^^、過程はどうあれ着地がヒーローとしてカッコよかったのでアリだと思いますってことで!。


今週の霧彦さん。
実はわたしもWを二つに割ってみたいと常々思っておりました。気があいますね★
ゼロ距離射撃は問答無用で燃えるわけですが、あれを受けても気を失うことなく即
「こんなイカれた反撃を・・・馬鹿なっ・・いや、馬鹿なのか?・・・・・・馬鹿だからこそか」
と一人反省会できる霧彦さんはなかなかの防御力とお見受けしました。
嫁におもくそどいつも“こいつも”使えねえといわれてた霧彦さんの今後が若干心配ではありますが・・・w。


ところで。ゼロ距離射撃が代名詞(笑)のギャレン橘さんって一体・・・・・・・・・w。