黒川 博行『螻蛄』

螻蛄

螻蛄

読み終わっちゃった・・・(しょんぼり)。
大好きな大好きなだーーーーーーーーーーーいすきな桑原と二宮の「疫病神シリーズ」なので早くページをめくりたいんだけどでも読み終わりたくないという複雑な思いを抱えながらの読書でしたが、結局一気読み(笑)。だって面白すぎるんだもん。
今回は宗教団体という言わば聖域にそんなもんお構いなしやと桑原と二宮が喧嘩を仕掛けるのですが、ド腐れ坊主に東京(新宿)のヤクザも加わり狐と狸の化かしあい・・・ではなくヤクザと坊主の化かしあい(肉弾戦アリ)って感じで、壮絶に面白かったです。二人の環境も掛け合いの内容もさっぱり変化がないので作中時間の経過が感じられないのですが、二宮が37?てことは桑原さんは40絡みだろうに、いつもながらどんだけステゴロ強いねん!と。そして二宮はどんだけヘタレやねんと(笑)。金の入ったアタッシュケース持ってかれたことに気づかずブルブル震えてたってのにはさすがに“このドアホ!!”と思うしかなかったです(笑)。そんな二宮に守ってやらなければならない大切な存在が出来たことでちょっとは強くなるかと思いきや結局いつも通りってのがたまりません。ていうかこの存在に関しては最後に泣かされるんだとばかり思ってたんで、ホッとしたような肩透かし食らったような微妙な気分です。