『侍戦隊 シンケンジャー』第十八幕「侍襲名」

特オタとしては、後で設定に対する疑問点を挙げるけど前回と今回を合わせて追加戦士お披露目エピソードそのものとしてはなかなか良かったと思います。でも・・・でも殿オタとしては殿が寿司屋をシンケンジャーとして認めるキッカケがモニョるというか・・・はっきり言っちゃえば殿と視線と心で会話するという濃厚な時間を共有していた茉子さんに若干の・・・いやそれ相応の嫉妬の炎を燃やしてしまいました。キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ><ってなった。その観察眼をなぜ偽千明の時に発揮してくれなかったんすか茉子姉さん・・・・・・対殿は特別なんかよ・・・・・・・・・(キィィィィッ)。今までそれなりに戦隊を見続けてきて、赤に限らず男子をこういう風に諭し励まし背中を押す女子の図ってのは何度も見てきたけど一度もこういう気持ちになったことなんてないのに・・・これが本気厨というものか・・・・・・。まぁ茉子さんが元々稽古の時間でもないにも関わらず(全員揃ってないから殿は迷いを振り払うために自主トレしてたのだろう)わざわざ胴着に着替え稽古の相手を務めながら本音を引き出そうとしているのを“たまたま”寿司屋が盗み聞きするってのはご都合展開すぎるし、千明とことはが現われたタイミングも、これまたナイスなタイミングで“靴を持って”現われ殿の背中を最後にダメ押しする流ノ介も全ての流れが見事すぎたので、寿司屋が加わることを殿に認めさせるための4人の共同作戦の一環としての茉子さんの言動であってそれ以上でもそれ以下でもないとは思うんだけど(だよなだよなだーよーなー!?)、それにしたって殿に「またぁ」とか「ほんとは嬉しかったくせに」とか「当たりっ?」とかちょっと茉子さんこそ殿に対してくだけすぎなんじゃないですかっ!?。てか人形に打ち込もうとした殿の竹刀を茉子さんが竹刀で止めたのは一瞬ムカっとしたけどまぁグッと堪えるとしても、茉子さんに竹刀はじかれる殿の図にはエエエエエエエエエエエエエエエエ!?と思ったわ・・・殿弱りすぎだろう・・・・・・。・・・って全てわたしの中で燃える嫉妬心からくるイチャモンなんですけどね。
てかやっぱり寿司屋の顔とキャラがあんまり好みじゃないんでときめかないんだよなぁ。茉子さんに“強い殿様(の顔)でいられないからでしょ?当たり?”と(恐らく)図星さされ

殿「はーっ。自分で言ったろ?勝手な推測だ」
寿「馬鹿野郎っ!幼馴染を助けたら何で強くねーんだっ。水くせーぞ!俺だって覚悟決めてきたんだっ。いくらだって命預ける。だから巻き込めって俺を!もうグルッグルにっ!!」
殿「馬鹿っ帰れ!!」
千「丈瑠、源ちゃんから聞いたぜっ。子供のころのハナシ」
こ「怖がりでよーお漏らししてはったって」
千「もう一人でかっこつけてらんねーな」
殿「お前たち・・・」
茉「強くなきゃ殿様でいられないっていうのは違うんじゃない?たまには弱かったり誰かに頼る殿様もいいじゃない」
寿「クーッ。綺麗な人はいいこと言うねー!」
殿「俺は別にっ・・・」
流「殿、こうなれば仕方ありません。何か危険があれば私がフォローするということで、彼を受け入れましょう」


ってこの流れ、寿司屋の「だから巻き込めって俺を!もうグルッグルにっ!!」に殿の「馬鹿っ帰れ!!」とかわたしの大好物展開(会話)のはずなのにどーーーーもイマイチ燃えないのよ。殿の本心を家臣たちはとっくの昔にちゃーんと分かってて、殿だけが未だうまいこと殿様仮面をつけ続けていられると思ってたというその関係性に萌えまくれるはずなのに、仮面を取ってもいいんだと殿が思える(かもしれない)キッカケになる存在がこの寿司屋ってのはなぁ・・・と思うと微妙な気持ちになってしまうわけですよ。
ていうかなぁ・・・・・・
「ならん。正しい稽古をしていないものが戦うのは危険すぎる。おまえだけでなく殿たちもだ。絶対にならん!」
って爺の言葉に尽きると思うのよね。『正しい稽古』ってすごく重要なことだと思うんだよね。これまで殿に認められるために、殿に命を預けてもらえるようになるために修行を重ねてきた家臣たちこそがその重要性を一番分かってると思うんだけど、それこそ冷静な茉子さんまでもがアッサリ受け入れ態勢に入ってんのが違和感なんだよなぁ。それに電子モヂカラと聞いて爺は「なるほどなぁ」なんつって感心してはいたけど、どれだけ精巧なものだとしてもシンケンゴールドの装備一式は『自作』なわけでさ、戦場でその自作モヂカラが不具合起こすことだって充分考えられるわけじゃない。だって「電子」なんだもん。子供番組に何そこまで本気で考えてんの馬鹿じゃないの?と思われるかもしれませんが、コレ別に悪口じゃないんでそういう風にとらないで欲しいんだけど、例えばこれが去年のゴーオンとかだったら全然構わないのよ。もし不具合があってピンチに陥ったとしても「みんなで力を合わせればなんとかなるッス!」ってより一層結束が固まるんだろうなと思えるから。でもシンケンはそういうタイプじゃないじゃん。一つのミスが場合によっては死に直結するようなガチンコ戦隊なわけじゃん。わたしはそこも好きなところの一つなんだけど、そういう戦隊だからこそ、そういう危険性を考える素振りが全くないのがとても気になった。
ていうか黒子さん回で黒子さんたちを「戦いたくてもモヂカラを持たないから戦えない」存在だと描いたってのに、自己流でモヂカラを「開発した」なんてことを認めていいものなのか!?とも思ったんだよね。殿たちのソレとは違うけど我流でモヂカラ手に入れたんでシンケンジャーとして戦わせてくれ☆なんて奴が突然現われたら黒子さんたちの立場ねーじゃん。確かに夜逃げの身でありながら電子モヂカラやスシチェンジャーの開発をし同時に剣術等の鍛錬も積んだ寿司屋の努力は凄いと思う。凄いとは思うけど、努力だけじゃ超えられない壁が「モヂカラ」なんじゃねーのかよと。侍としての技量も経験も足りない千明がシンケンジャーの一員として戦えていたのはひとえに「モヂカラの継承者」だからというその事実があるからこそ、じゃねーのかよと。暴論と批判されるの覚悟で言っちゃえばさ、ブラウンと寿司屋の違いって我流だろうがなんだろうが「モヂカラ」の有る無しだけってことになるよね?電子モヂカラの仕組みがわからない現段階だからこその仮定ですが、じゃあスシチェンジャーを借りたブラウンがシンケンゴールドだかブラウンだかに変身できたらそれもシンケンジャーとして受け入れんのかよ?ってな話になるじゃん。それどころか我流だろうが電子だろうが「モヂカラ」を得る手段があるならばそれ使って黒子さんたちも変身させてやれよってな話になるだろうが。これがさ、幼い頃の約束を胸にたけちゃんの力になりたいという一心で修行を積んだ結果、突然変異とか奇跡とか理由はなんでもいいとして志葉家とその家臣たちしか持ち得ないと思われていたモヂカラを得ることができたってんなら「侍」としてアッサリ受け入れるのもまぁ納得できると思うんだよね。黒子さんたちと寿司屋の違いが必殺「幼馴染」設定ですよ。「殿と交わした約束」ですよ。殿と約束を交わした寿司屋だからこそモヂカラを得て殿からもらった烏賊折神を使うことができた・・・ってことなら殿たちの受け入れっぷりも納得できたと思う。
しかもさ、今んとこシンケンゴールドは戦いの場において直接モヂカラを使ってる風がないんだよねぇ。サカナマルに特別な力があるのか分からないけど、居合いという「技術」でアヤカシたちを倒してるように見える。その技術は寿司屋が鍛錬の末に会得したものだからそれ自体は素直に賞賛するけれど(次郎さんカッコいいしね!)、そこにモヂカラはあるのかい?と思うよね。ショドウフォンで文字を直接書くことで変身してる殿たちと違い変身時に烏賊ディスクを直接使用してることから(元々志葉家に伝わる正統な秘伝ディスクの1枚なのに折りたためるんですか烏賊ちゃん・・・・・・)スシチェンジャーにセットすることでディスクのモヂカラがスシチェンジャーに伝わりそれを使ってシンケンゴールド化してるんだろうなと想像できるんだけど、想像できるのはそこまででその先にモヂカラがどう使われているかとなると・・・。第一、シンケンゴールドの装備品で文字を書くツールってないよね?。とするとやっぱり変身後はモヂカラ使わず純粋な戦闘技術だけで戦ってるってことになるよな。それはそれですげーんだけどさ。となると今後の展開としては発明・開発に関して天才的な才能を持つ源太が電子モヂカラを戦いに生かせるようなアイテムを開発する(それも黒子さんに手伝ってもらってね・・・)んじゃないかと思うんだけど、それって千明たちがモヂカラを強くするためにしてる地道な稽古とは正反対だよね。電子モヂカラなぁ・・・・・・考えれば考えるほど萎えるな・・・。
兜折神をモノにするためにあれだけ身体張った殿にとって「モヂカラ」って何なんだろうかとすら思いました・・・。


とここまでネガティブな感想を書いてきましたが、モニョってるのは「電子モヂカラ」という設定そのものに対してってのが大で、殿との友情を軸にした追加戦士受け入れエピ自体は悪くなかったですよ!


寿司屋が烏賊折神を持ってくるか?と千明に聞いた爺が
爺「あれはな、わしの知らない間に殿がこっそりやっておしまいになった、ものだ」
千「マジーッ!?」
流・茉・こ「ええっ!?」
こ「折神あげはったんですか!?」
流「はっ・・・それはまた・・・・・・」←あの流ノ介が軽く呆れてるwwwwww
殿「まだっ・・・小さかったからな・・・。後で爺に絞られた」
爺「当然でございます。知った時には夜逃げの後。探そうにも取り戻したら侍をやめるとそれはもう頑として・・・」
殿「もういい。昔のことだろ」
千「丈瑠がねぇ・・・(にやにや)」
茉「それほど仲良かったってことよね。懐かしいでしょ」
殿「まぁな」


この会話だけで幼い殿が源太のことをどれほど好きだったのか充分すぎるほど分かるし、殿もブログで書いてたけど泣き虫で怖がりですぐお漏らししちゃうけどでも「侍」として生きねばならない殿にとって唯一心を許せる友達だったんだろうなってのもこれまでの回を踏まえれば容易に想像できます。前述の通り寿司屋のビジュアルが好みじゃないんでわたしには面白さがさっぱりですが、裃袴に金の蝶ネクタイ(見た瞬間「何か来たよこれ変なの来ちゃったよこれほらーっ!」って後ずさりする千明バロスw)(「戦いはそんな簡単なものではないっ!大体(金の蝶ネクタイむんずと掴んで)金色の寿司とか、侍としてはちょっとふざけすぎなんじゃない、かぁっ!?」って流ノ介おまえが言うな(笑))して珍妙な口上述べる源太を見てどうでもいい風を装いながらその場を離れ、一人になったところで「プーックックック」とまるで漫画のような(笑)噴出し方をし、そしてそのあとエッヘンってむせる殿かわいいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお><てか殿笑いの沸点低いんですね(にっこり)ってまたもや殿のギャップってか素顔を見せつけられたしね、ひとしきり笑ったところで「あいつ・・・変わってない」って天井を見上げつつ回想する殿の顔がまさに素の殿!!って感じで、ものすっごくいい表情だったのね。殿がこれほどいい表情をするぐらいだから、源太との思い出はきっと宝物なんだろうなーって思えた。源太との間に目に見えない“何か”があるからこそお前の助けはいらないとキッパリ拒絶した後も茉子さんに簡単に一本取られるほど落ち込んでたわけで(←まだ納得してないw)、これまでの時間の積み重ねがあるからこそ家臣たちはそんな殿の本心を見抜きしっかりと受け止めてるわけで、寿司屋の仲間入りを殿に認めさせるために言った言葉は今の家臣たちだからこそ言えることであり、そして今の殿だからこそ受け入れられたんだと思えたし。つまり5人それぞれがしっかりと成長した上での追加戦士加入なんだよね。まぁ一旦拒絶した理由が『幼馴染を戦いに巻き込みたくないから』ってのは殿らしすぎてキュンキュンする一方で、『幼馴染といるとこれまでにように“強い殿様”でいられなくなるから』ってのはその通りではあるんだろうけどそれをみんなの前で指摘され殿が否定しなかったってことはこのまま殿はデレてしまうのだろうか・・・この先殿がどんなにキリっとビシッとカッコいいこといっても千明あたりは「そんなこと言ったって小さいころはお漏らしばっかしてたくせにー」って思いそうだしw・・・と若干モニュモニュするけどね・・・。
それに、対比としては描写が薄めだったのは残念なんだけど、前回のイサギツネさんと今回のヒャクヤッパさんは「仲が良く、古くから馴染みの関係であった」とまるで殿と源太のような関係だったってのも源太が追加戦士として認められるエピソードの一部として面白い設定だったと思う。殿一人じゃ防御することで精一杯なほどの実力の持ち主ながら友の敵であるシンケンジャーを呼び出すのが目的だからとやったことと言えばおっさんの服切り刻んだだけってのもなんていうか・・・外道衆のくせにもしかしていい奴?って感じだしねw。殿は一回目の戦いでヒャクヤッパさんの大量の剣を全て受けることは出来てたわけで、ただ攻撃にまでは手が回らないってだけだから殿と共に共闘するのは流ノ介でも良かったとは思うんだけど、そこで敢えて寿司屋にその役目を託す理由付けがイサギツネさんとヒャクヤッパさんの関係性にある・・・かもしれないと匂わせるあたりに侍の美学を感じたし(若干大袈裟だけど^^)、殿がちょろっと説明しただけで源太が殿の動きにバッチリ付いていけたってのは幼い時に培った阿吽の呼吸ってかまぁ幼馴染だからこそ・・・なんだろうなぁとは思えたし、「幼馴染」というキーワードを上手く生かした戦いだったなと。そういや烏賊シンケンオーの合体時に源太が「わかってるって」と豪語してて、これまた初合体時のおでん合体みたいなことになるんじゃ・・・!?と期待したんだけど普通に合体しててちょっと拍子抜けw。てか源太ってシンケンジャーの戦いを見たのは前回が初めてなのよね?それなのに合体も想定済みの対応済みとかどこまでチートなんだシンケンゴールド・・・。
でも一人加わったことで名乗りのバランスが著しく悪くなったことが気になります・・・・・・。殿が真ん中じゃないと気持ち悪い・・・・・・。


源太を受け入れたことを、
「俺は弱くなったのか・・・。前は一人で平気だったのに・・・。今は・・・」
とうつむき気味で言う殿に、
「さぁ。それを申せばそういう殿をお諌めできぬどころか、少し嬉しく思ってしまっている爺もまた・・・」
と答える爺!。やはり何があろうとも殿×爺です。ここは鉄板。


そしてまぐろをお箸でなく手づかみでガッツリ喰う殿が超絶素敵でした。それでこそ殿!!。


前回ドウコクさん封印の文字をイサギツネさんに探らせてたのはシタリさんの独断だとばかり思っていたのですが、今回
「シタリよ。封印の文字なんか探る必要ねーんだよっ。大体、やたらとアヤカシに言うんじゃねーっつったろ?」
とドウコクさんが仰ったので、事後報告でしょうがちゃんと報告したってことは下剋上は企んでないのかなぁ。てか「やたらとアヤカシに言うんじゃねーっつったろ?」ってこういう言い方がいちいちカッコいいのよね、ドウコクさん・・・。今回は酔っ払ってなかったせいかもしれませんが、いつもより一層『男度』が高かったように思えたのはやはり前回薄皮姐さんを貪りつくしたせいでしょうか・・・キャーッ><



殿の幼馴染などというけしからん存在が出現したってのに、「私がフォローするということで受け入れましょう」なんて発言をした流ノ介に心底驚いたわけですが(その後すぐつかみ合いになってことはに「流さん大人になって!」って言われてたけどwww)、やはり本心では認めるもんかっ!と思ってたのね流ノ介!!いいわいいわそれでこそ流ノ介だわっ!!と思ったら、流ノ介の剣を使わない生身アクションきたあああああああああああああああああああああ!後ろ回し蹴りみたいなんしてたよねっ!?やだ予告だけでとんでもなくカッコいいんだけど!!!
・・・早いとこ「電子モヂカラ」という設定を受け入れられるようになりたいです。