『侍戦隊 シンケンジャー』第十五幕「偽物本物大捕物」

うーんうーんうーーーーーーーーん・・・悪くはなかった。殿のブレがさほどでもなかったので少なくとも前回よりははるかによかったと思う。でも、でもなーんかモヤモヤするんだよなぁ。そのモヤモヤを明確に表現できないのがもどかしいんだけど・・・。


まずね、千明が未だに稽古に対して舐めた態度とってんのがモヤる。悪戯はいいんだ。程度によるけどみんなに可愛い悪戯しかけるのは千明らしいと思う。でも今の千明は稽古に対して真面目に取り組まないってことはないだろうと思うんだよな。殿や流ノ介に自分の技量が及ばないのは承知してるわけでさ、二人が出来ることを自分が出来ないからって「帰るっ」って不貞腐れるとかそういう段階はもう通り過ぎたと思うんだよなぁ。殿や流ノ介が出来ることを自分が出来なくて癇癪起こすのは千明の性格的にあり得るだろうけど、癇癪の起こし方が違うってか・・・怒りは自分にぶつけると思うんだよな。なんか違う。でもそんなこと言ったら話が始まらないし、まぁたまにはそういうこともあるだろうって、ここまではさほどモヤらず見てたのね。でも流ノ介の態度が決定的にいつもと違ったもんだから余計千明が我儘に見えてしまったんだよな。白刃取りができない千明に「千明ぃ。まだまだだな」と流ノ介がからかい気味に言い(相葉っちのまだまだだねキャー><キャー><)、殿が見事に白刃取り決めるのを見せつけられ「なんで出来ないんだよっ」って喚く千明に、「肝心なのは、精神統一」(←この時の微妙な手つきが相葉っちだわーw)と流ノ介もバッチリ白刃取りってみせたとこまではいつものシンケンジャーだよね。そんでスキ有りっ!!ってもう一本の竹刀で流ノ介の脇腹ヒットさせた千明に対して、「お前ほんっとにどうしようもねーな。返せよ。それ(竹刀)返せよ!!」って流ノ介がいきなりキレたのがわからん。そんなに怒ることか!?ってビックリしたもん。わたしとしては千明は殿に追いつこうと必死で稽古に励んでると思ってるわけですよ。だからこの程度のことで「ほんっとにどうしようもねーな」なんて乱暴な言い方で責められるほど日頃の千明は真面目に稽古してなかったわけ!?って驚いた。そして流ノ介の怒りの激しさにも・・・。

不貞腐れて稽古をやめた千明は、公園で一人ひっそり白刃取りの自主練を。そう!これがわたしが思う千明なんだよね!千明は悔しいと思ったら努力して見返そうとする子なんだよ。当然殿以下シンケンジャーの面々もそのことを分かってると思ってるわけじゃん。だから「雑魚連中はお前らが相手にすりゃいいだろ。んじゃ後はよろしく。バーイ」なんて千明が言うわけないって思って欲しかったというか、この時点でおかしいと思えよと思っちゃうんだよな。いくらなんでもアヤカシが千明に化けてるだなんて想像できないだろうけど、いくら白刃取りが出来なくてイライラしてたと(流ノ介たちはそう思ってる)しても、それでも戦いを投げ出してお前らで勝手にやれよだなんて千明らしくなさすぎだろうと不審に思ってもいいと思うんだよね。でも侍と言えど普通の若者なわけで、売り言葉に買い言葉で“もう千明なんか放っておこうぜー”って思うのは分かる。千明が練習してたと思われる竹刀を見て殿が何か引っかかりを覚えてたっぽいし、茉子さんとことはも“ケーキ食べたらちゃんと話しをしよう”って落ち着きを取り戻してたからからここまではまだアリだったと思う。でもその後も続く千明の悪戯、本気で稽古してる流ノ介に水風船投げつけたり茉子さんとことはの顔面にケーキ押し付けたりするってのはいくらなんでもやり過ぎだよな。確かにこれまでも寝坊はするわモジカラ500枚書き取りを「五百枚」で誤魔化すわショドウフォンでみんなの顔に落書きするわいろいろとやってはいたけど、こういう悪質なことはしなかったと思うのよ。しかもそれを問われて意味わかんないとかすっとぼけるわけないだろうと思うのよ。あまりのことに激昂しすぎて冷静な判断ができなかったのかもしれないけど、千明にちゃんと説明することも説明を求めることもせず一方的に「屋敷の敷居を跨ぐな」とまで言い捨てたってのがさー・・・違うだろおおおおおお!千明は軽いけど戦うこと強くなることに関しては真摯だって、悪戯はするけど節度は弁えてる奴だってどうして分かんないんだよおおおおおお!ってもどかしくてたまらなかった。なんかさぁ、視聴者が思ってるほどシンケンジャーたちにまだゆるぎない絆があるわけじゃないのかなぁ・・・って悲しい気持ちにすらなったし・・・。
でね、何が悲しいかっていったらさ、
「何勘違いしてんのか分かんないんだけどさぁ、俺みんなに信じてもらえてないのがスゲーショックなんだよね。やっぱあれかな?真面目に稽古に取り組まなかったのがいけなかったのかな。ほんとはあの時、俺スゲー悔しかったんだ。みんなを見返してやろーって思ったんだけど・・・もう何やってもだめだよな。どうしたらいいんだよ・・・」
これなのよ!千明がここまでみんなに信じてもらえてなかったってのがわたしもものすっごいショックだったわけ。稽古が上手くいかなかったからって“仲間を見捨てるようなやつだ”って流ノ介に思われちゃうぐらいの関係だったってことがショックだったんだよ。洞察力(観察眼)ならシンケン1の姉さんですらどう見てもおかしい千明の言動に不審を覚えないどころか“稽古が上手くいかなくてイライラしてた”ぐらいでこういうことしてもおかしくないと思っちゃってるってことがショックだったんだよー。その一方で千明は「俺、流ノ介のこと大切な仲間だと思ってた。けど・・・あいつはもう俺のこと仲間だと思ってない。姉さんも・・・きっと丈瑠も俺のことを・・・」とか言うんだぜー。これじゃまるで千明の一方通行みたいじゃん。千明が可哀想すぎるだろう。なんで誰も千明の話を聞こうとしない訳!?ってもうイライライライラした。

殿はかろうじてあんな態度をとるにしては修行の跡?・・・って、なにかがおかしいというところまでは察してたというか、少なくとも千明の言動を流ノ介たちのようにそのまんま受け止めてなかったのは良かったと思った。とりあえず様子見扱いにしたのも自分が感じてることを上手く言葉に出来ないんだろうなー殿らしいなーと思ったし。だから千明からの「全ては誤解だ。俺に化けた偽物がいる」と書かれたメールを見て(ショドウフォンはメールもできるのかw)、「はっ。何が偽物だっ。殿、あいつの言うことを信じてはいけません」という流ノ介の進言を無視して「いや、行くぞ。これは命令だ」って駆け出したのには殿きたああああああああああああああああああああああああああ!やっぱ殿!やっぱ殿だけは千明のことを分かってくれてるのねっ!!!殿ラブ殿ラブウウウウウ><って嬉しくなったんだけどさ、呼び出された場所でナリスマシ千明に「説明してもらおうか」って・・・え?・・・殿・・・謎は全て解けた!じゃなかったんですか・・・・・・?ってガッカリしたわよ。千明からのメールを見た瞬間全てのカラクリに気付き、これは本物の千明が何か考えてるんだなって分かった上での「行くぞ。これは命令だ」じゃなかったのかと・・・。「説明してもらおうか」が“千明の偽者”に対して言ったのか、それとも“本物千明”だと思って言ったのか判断できなかったんだけど、偽者だと分かっていたなら「お前が千明の偽物だってことは分かってる。どういうことだか説明してもらおうか」って言ったんじゃないかなーと思うわけで、てことは殿もまた千明が自力で潔白を証明してみせるまで結局何も分かってなかった、偽千明に騙されてたってことなのか・・・。えーやだ・・・。同じようにナリスマシが化けた薄皮姐さん(の音色)を「なんか違うなー。なんつーか、グッとくるもんがねー。おめー、太夫じゃねえな?」って一発で偽物だと見抜いたドウコクさん(ちょうカッコいい!!キャー><ドウコクさんキャーキャー><)と比べるとまだまだまだまだ未熟ってことなのか・・・・・・。えーなんかやだー。みんなに拒絶され落ち込んでたのに外道衆の仕業だって気付き咄嗟の判断(偽情報)でナリスマシをおびき出し、本番ではバッチリ白刃取りを決めてみせたどころか流ノ介がかわせなかった二段攻撃を足で白刃取り!!というウルトラCでかわして見せた千明の成長っぷりはすごい嬉しかったけど!千明が1人で戦ってる間、殿が流ノ介たちとぶっ倒れてんのがさー、モニョるわけよ・・・。ナリスマシ(偽ことは)に嘘情報流したことを「よくも騙したなっ」と責められ「散々みんなを騙しといてよく言うぜ!!」って「俺で遊んでくれたくせに」とかでなく「みんなを騙したくせに」って自分のことよりみんなの気持ちを玩んだことを怒ってるってのもさ、もちろんよくも騙したなからの流れだからってのはあるけど、あれだけキツイこと言われたってのに千明お前ってなんてイイ奴なんだって思う一方で殿たちは何やってたんだよ・・・・・・と思ってしまうわけよ。
で、結局自分の力でみんなの誤解を解いた千明が全力で謝る流ノ介たちに“もろもろ結果オーライだからもういい”と笑って済ませたことで絆が深まったってことなんだけどさ、そうかぁ???って真顔で首傾げちゃったんだよなぁ。絆、深まってないよね?むしろまだ絆というほどのものは出来てないって明らかになった気がするんだけど。流ノ介たちが必死で謝ってたのって、酷いこと言ってごめんなさいってことだったと思うんだよね。千明がみんなを見返そうと思って自主練してたことを知り、千明という人間を誤解してたことに対して謝ってたという明確な描写はなかったし。そこしっかり見せないと千明が信用されてなかったってことの解決というか・・・信用しなかったという事実は消えないと思うんだよな。なーんか悶々とするんだよなぁ。千明が笑ってもういいよって言えたのは確実に成長の賜物だと思うのでそこはとても嬉しかったけどね(どうせなら「元はと言えば俺が稽古を真面目にやらなかったことが原因なんだし」ってとこまで触れて反省させたら千明に関しては完璧だったと思う)、そもそも今回の話って、殿たちが千明の話をちゃんと聞いていれば、千明が自分がしたことではないとちゃんと説明していればこうまでこじれなかっただろうと思うわけでさ、それ一つとってみても本当の意味での絆・信頼にはまだ遠いのかなーとか思った。わたしの考えすぎかなぁ・・・。
あと前回は殿が違いすぎると思いましたが、今回は流ノ介が確実に違ってた。千明に対してキレて放った全ての台詞の言い方が流ノ介っぽくないわけ。いくら怒ってるからってちょっと乱暴すぎる。それに、お茶を持ってきてくれた黒子さんに対してお礼も言わずに湯のみむんずと掴んで熱っ!とかさ、わたしの思う流ノ介はどんなに怒っていても黒子さんには礼を忘れずまず「ありがとうございます」と言ってからお茶飲んで熱っ!!だと思うんだよね。それってしつけとか育ちとか身体にしみついた行動だと思うのね。冷静(平時)じゃない時に出る言動こそその人の本来の姿ってことは少なからずあると思うわけで、一度こういう素ってかこういう面があるって見せちゃうとなんかあった時にこの人ってほんとは・・・って思っちゃうよねぇ。最初のキッカケになった白刃取り→脇腹ベシっもさ、本番だったら一本の剣を押さえられたらもう一本の剣を使ったって卑怯もクソもないわけで、千明の持ち味である“自由な発想力”という意味ではアリだと思うんだよね。実際千明は本番でそれをやってみせたわけだし。だから流ノ介にはそれについて認め褒めた上で、でも基本が大事だから稽古ではきちんとした白刃取りを鍛錬すべきだって言わせてほしかったなと思いました。


とかなんとか書きつつも、ラストシーン(前回はブラウン見送って終わりだったから物足りなくてそれが更なる不満に結びついたのだと今回を見て思いました)の殿で全てチャラ!!全力でチャラになりました!!!!!


流「ほんとに悪かったっ!千明っ」
茉「千明、ごめんっ」
こ「ごめんなさいっ」
千「もういーって。誤解も解けたし、外道衆も倒せたし。ま、結果オーライってやつでさっ」
茉&こ「千明・・・」
流「いやっそれじゃ私の気が済まないッ。(駆け寄って縋りついて)私を殴ってくれえええええええええッ!!」
千「だからいーって」
流「私を殴ってくれッ!!」
千「しつこいなー!もういーって言ってんだろ!」
流「私の素直な気持ちを踏みにじる気かっ!?この頑固ものーッ!」
千「どっちが頑固ものだコラこのマザコンーーーッ!!」
流「うるせー茶髪ぅー!」
千「お前だって茶髪じゃねーかよッ!」
流「生まれつきだ!」
千「んなワケねーだろ!」
と言い合いする二人の間に割って入り
「もうやめろ。・・・ま、(フッと溜息ひとつ)喧嘩するほど仲がいいってことかもしれないがな」
と殿。殿のお言葉に千明は苦笑、流ノ介はニッコリ。茉子とことはも嬉しそうににっこり。
そして殿は笑顔の家臣たちに軽く顎をしゃくりながら
「いくぞっ」


・・・・・・・・・
ピッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!顎で合図する殿ぴっぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!壊れた!わたし壊れた!!!!!なにあれなにあれあの殿何なのよ・・・・・・・・・・・・・・・あんな殿知らないっ><あんな男全開な殿なんてわたし知らないんだからっ><ってか今回の殿なんか胸板辺りが逞しくて妙にドキドキしたのは気のせいでしょうか・・・・・・殿の私服(トップス)あんまり似合ってなかったけど・・・ていうかダサかったけど(笑)でもでも殿かっこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっん><そう!!!!!殿が真ん中じゃなきゃダメだって!!!!!!!これよこれこれ!!!!!↑でこれだけ文句ブーブー言っといてなんですが、千明じゃないけど結果オーライだわw。


以下、感想内のどこで書けばいいのか分からなかったもろもろ

・最初の戦い(一人で戦ってる時)でナナシ相手に「数が多すぎだって」って言ってたのに偽情報で外道衆を呼び出した時はそれとは比較にならない数を一瞬で倒してたけど、これは千明は本来であればこれだけの力を持っているのにメンタルに左右されるってか、いつもは力を出し切れていないってことなのかな?
・それと、ナナシとの戦いで流ノ介が左手でナナシの手元(剣)を抑えつつ右足を別のナナシの肩に巻きつけるようにして中段蹴りをかましその勢いで2人まとめてぶった斬っててものっそいカッコよかったんだけど、この戦い方教科書っぽくない(お行儀よくない)から流ノ介も経験値(実戦値)上げて進化してるってことなのかなー?
・流ノ介→千明の「うるせー茶髪ぅー」にはおまえの母ちゃんデベソレベルかよwwwって噴き出したんだけど、よくよく考えたらシンケンジャーになる直前まで歌舞伎役者として育てられていたわけで茶髪に染めるってのは環境的にありえないと思うのよね。まぁ子供向け番組だからそこいらへんはリアリティよりもイメージ(カッコよさ)重視ってことで特別気にはしてなかったんだけど、もしかしてどっかから苦情という名の問い合わせがあったから番組内でサラっと「生まれつき」って言わせたのかなーとか邪推ったw。「んなワケねーだろ」って千明の突っ込みも含めてw
・ナリスマシさんが本城さん(刑事貴族)でときめいた!右京さんでなく本城さんとかセンスいいと思うわw
・そんなナリスマシさんがなりすました黒バージョンことはがとても良かったです。千明はここまで見た限りなんでも器用にこなす子っぽいからそれなりに演じてみせるだろうとは思ってたけど、千明からドウコク封印に関する情報を仕入れて植え込みに駆け込んでシメシメの笑顔は非常にナリスマシらしくてよかったと思う
・ナリスマシさんが自分の欲望よりも大将の為に働くことを優先とするタイプで、千明に化け殿たちとともに屋敷に帰って有益な情報を仕入れようとするとかそういう考えを持たなくてよかったわーと思った。あんな性格じゃなかったらあの力は危険よな
・きゃああああ十臓さんと薄皮姐さんの間にマジでフラグ立ってるし!!!!!!マスクなのに姐さんエロイ!見えないのに表情がエロイっス姐さん!ドウコクさん頑張らないと!ドロドロだー!(とても楽しいw)



次週は待ちに待った本物の黒子たん回ですってよ!!!大和屋さんが今度こそしっかりと仕事してくれることを期待してます。