辻村 深月『太陽の坐る場所』

太陽の坐る場所

太陽の坐る場所

キーとなる人物の当時と現在の違いが明らかすぎるのと、多分これはヒント的なものなのだろうけど同じ材料を使ったエピソードが出てくるので、これがこうなんだろうなという構図は早々に読めてしまったのですが、 みんなが語る過去の物語のキーパーソンが現在どうなっているかというのが明らかになった瞬間はちょっと驚きました。消去法でいけばこれしかないんだけど、盲点・・・だったのかなぁ?ここでこの人が出てくるのか!と思った。とは言えこの人の持ち味というか読みどころは「謎」ではなく登場人物たちの複雑な感情・心情なのだろうから、わたしが驚いたソレはスパイス程度のものでしかないのですが。
相変わらず全編から容姿コンプレックス溢れんばかり!といった感じでしたが、由希のパートは妙なリアリティがありました。わたしの中でも虚栄心ってのが占める割合が多いから。