『ゴンゾウ 伝説の刑事』第7話「3年前の真実」

なんかちょっともう「凄い」としか言えないわ。だってほぼ全編回想なんだぜ!?回想で1時間使っちゃうんだぜ!?なんて贅沢な構成なの!!
言葉では説明できないというか、頭でなく心にズシンときたというかね、黒木がゴンゾウになってしまった理由や佐久間が黒木を憎む理由や繰り返し挿入されるあの西洋人形の正体や黒木ダイブの一部始終・・・これまでずっと引っ張ってきたことが全て明らかになった回でそこらへんについてはほぼ完璧といっていい内容だったんだけど、でもなんていうかそういう理屈じゃなくて、黒木の心の中に問答無用で引きずり込まれたって感じだった。初回はねーよwと思った黒木のゴンゾウっぷりの背後にこんな過去があったなんてね・・・刑事へ復帰の誘いがあろうが備品係であろうとする黒木の心の中にはこんな想いがあったなんてね・・・甘いものを口にしてたことや禁煙云々が杏子との約束を守ってたからだったなんてね・・・しかも3年前の事件は関わった全ての人を不幸にしたといっても過言ではないわけで・・・キツイわほんと。黒木がもなみを天使だと信じて疑わなかったのも杏子の面影を重ねてた部分があったりしたんだろうなぁ。申し訳ないと思いつつもわたし大抵ドラマ見るときって録画したのをCM飛ばしてみるのが常でして、今回のゴンゾウももちろんそのつもりでいたんだけど、今回ばかりはCMの間も手を動かすことすら忘れて呆然としてたって感じだったわ。いやーほんと今回は凄かった。

捜一のエースと呼ばれてた時代の黒木は超クールだったんだろうなぁって想像してウットリしてたんで、当時も今とさほど変わらなかったことに若干がっかりしましたが、杏子を助けた当時の黒木はあれ渋すぎだろwww。カッコいいことは間違いないけどそれこそ今の日比野ぐらいの若々しさがないと厳しいってかぶっちゃけロリコンにしか見えませんでしたw。あ、でも黒木の自宅はスタイリッシュでカッコよかったわ。外では熱血なんだけど実は誰よりも冷たい人なんじゃないかな・・・って、なんか黒木の本質が見えたと思った。
そんで池脇さんすげええええええええ!パンツ脱いだのはビビったわよ!!黒木を思いっきり詰るだけ詰った後のキスシーンは二人ともマジでエロかったわー。イマドキのテレビドラマのラブシーンじゃなかった!単なるエロスだけじゃなくてお互い相手に縋りついて呑み込まれてしまいたい願う魂こもったキスシーンだったわ。ひっさびさにウッチーの本気を見たw。あとテレビドラマじゃなかったと言えば、杏子を殺したとされるチンピラの“死体”を蹴りまくる黒木(刑事)ってのもちょっとすごいよね・・・なんかテレビドラマにおいて作る側も見る側も勝手に引いてた線を軽々と越えてくれたって感じがしたわ。
池脇さんが何度か永作さんに見えたんだけど、池脇さんもいわゆる“魔性系”よね・・・。なんか嵌ったら人生終わりって感じがしたもん。二の腕と腰周りの肉好きのよさが妙にエロかった・・・。あれで乳がデカかったら最強だろw。

結局黒木が抱える闇というか後悔は愛した女を守ってやれなかったってことだけじゃないんだよね。黒木の中では意識的にか無意識にかそこは分からないけど「手柄が欲しかった」って部分はあるんだろうし、それこそ杏子を愛したのも「刑事としての自己満足」って部分がほんの欠片だとしてもあったんだと思う。犯人のことを喋ったら殺されるって怯えてる女を一人っきりで残して犯人逮捕のために飛び出したのがその証拠だと思うし。だからこそ未だに割り切れずずるずると過去を引きずって無様に生き続けてるってことなんだよね・・・。

でも佐久間の過去はちょっと拍子抜けだなぁ。あのシチュエーションで黒木をああも恨むのって筋違いって気がする。それ以前に仕事中だってのに度々私用で電話してんのもどうかと思うし、ほんとに母親のことを考えるならば黒木でなく係長に事情を話してそれこそ裏方に回ればいい話だしね。でも佐久間自身もそこらへんのことは分かってて、母親がああいう状態になってしまったことそのものよりもその後で自分の目の前から消えたことで気持ちをぶつけることができなくなってしまったってことこそを恨んでるというか、これまで目標としてたのに最後に幻滅させた上にやっかいな母親抱える羽目になりもしかしたらそのせいで妻にも逃げられたというもどかしさとかやるせなさとかいろんなものが入り混じった結果この捻じ曲がった怨恨になっちゃったのかな。でも多分3年前当時、黒木と杏子の過去ってか因縁を佐久間は知らなかったんだよね。今は黒木に関することは全て調べ上げてそうだから分かってるだろうけど、当時はきっと知らなかったよね。だから佐久間の目にはそれこそ公私混同に見えただろうし、重要参考人(しかも若い女)に入れあげて狂ったみっともない男に見えただろうし、そんな男に乳離れできないだのママのおっぱい飲んでろだの言われても納得できなかったんだろうなぁ。廊下ですれ違い様うつろな目をした黒木に「そういえばおふくろさんどうだった?」と聞かれ、それに対して「ご心配なく」って答えた佐久間の表情がそれまでとは全く違う、それこそ感情が見て取れないサイボーグって感じになってて、ああ、この瞬間二人の立場が入れ替わったんだなぁってのが分かるいいシーンだったと思う。あのヘタレ眼鏡っこ佐久間が3年で黒木が座るはずだった椅子を奪うまでになった時間はどれほど鬼気迫るものだったのだろうかと思うわ。

で、過去の事件はオーバードーズで死んだチンピラが犯人で決着したけど、そうじゃないんだよね、きっと。あのホテルに残されたメモの達筆な文字と書かれた言葉とあのチンピラって到底結びつかないもん。あれは絶対それなりに教育を受けた人物の手によるものだと思うの!だから過去の事件にも真犯人がいて、それは今回のもなみ事件の真犯人でもある・・・とか!?とするとそれに当てはまるのは佐久間しかいなさそうなのよね・・・。


今回出番はないかと思った日比野たん(と鶴ちゃん)の若々しく初々しい姿にウホウホ。内野さんがすごいのはガチとして高橋一生もなかなか凄いわよねw。