小路 幸也『21 twenty one』

21 twenty one

21 twenty one

この人はハートフルな物語とクールな物語とどっちも書ける人だと思うのですが、これはちょっと中途半端だなぁと思った。それに加えてノスタルジックな空気もさほど感じず、あれー?この人ってこういうの得意じゃなかったっけ?とちょっと肩透かし食らった気分。
わたし結構群像劇好きで、与えられた設定から妄想したりして自分なりの肉付けをするの好きだし得意なほうだと思ってるんですが、これは無理だった。タイトルにあるように中学の同級生21人の物語なのですが、最後まで名前を言われてもそれがどの設定の人物なのか頭に入らなくて、人物表をいちいち確認しなきゃならなかった。これは多分人数の問題ではなく描き分けの問題だと思う。・・・思いたい。