東 直己『疾走』

疾走

疾走

榊原シリーズ「残光」の続編です。前作の内容を薄らぼんやりとしか覚えてなかったんで最初は若干戸惑いましたが、まさにオールスター戦と言った感じで、東さんのシリーズキャラたちがスーパー戦士・健三さんのために(心情的に)奔走してくれまくりなので、充分楽しめました(前作を読み返す気力がなかった・・・)。逆に言えばファンでなければ楽しめない部分があるってことでもありますが。
前作で健三さんのアシストを務めた便利屋は華さんとともに南の島を旅行中。そのせいで今回便利屋は直接動くことができずファンとしては物足りないことこの上ないわけですが、その代わりに桐原とその部下ブッチョがいい働きをしてくれたので±ゼロって感じ。特にブッチョは今回の敢闘賞と言ってもいいと思う。相田さんも相変わらずというか、悪くはなってないようなので一安心できたし、畝原さんを筆頭に松尾や祖辺嶋や準レギュラーキャラがみんなほどよいバランスで力を出し合いそれがうまいこと絡むのを見ることができた(読むことができた)のはファン冥利に尽きます。ラストのSBCに向かって駆ける少年少女とそれを守る健三さんの姿を日本中の人が見守ってるってのには燃えたわ。絶対に放送を続けると戦うSBCの人達もカッコよかった(確かに車に乗せてあげればいいじゃ・・・とは思ったけど(笑))。東さんの本を読んで久々にスカっとした読後感を感じました。榊原シリーズはやっぱいいわ。