ミュージカル『ファントム』@青山劇場

数字で言ったら一桁列(サブセン)で見たのですが、なんと言うオペラグラス率の高さw。たかおオタすげーなとしみじみ感じた舞台でした。


以下、内容に触れてます(主にたかおのビジュアルについて)(ていうかそれしか感想がないですw)。



開幕10分ぐらい前からかなー、裸眼だと世の中がよく見えないわたしは一瞬コスプレ!?と思っちゃったんだけど・・・アンサンブル(って呼び方でいいのかな・・・)さんたちが客席通路やロビーを普通に歩いて雰囲気作りしてました。ロビーから客席に入ろうとしたところで「仮面いかがですか?」って聞かれて(わたしに向けて聞いたわけではなくそういう演出)普通に物販の一環なのかと思って「あ、いいです」って言ったわたしバカス・・・。
ミュージカルはこれまで両手で数えておつりがくるぐらいの公演数しか見てないわたしは四季版も宝塚版も見てません。映画も見てない。原作(ガストン・ルルーの)を昔読んだことがあるぐらいでほんとに簡単なあらすじしか知らない状態で観劇しました。・・・だってたかおが見れればそれでいいから・・・・・・(と言い訳)。もともとさほど難しい話でもないと思うのですが、ファントムの心情に焦点がキッチリ合っているのでそんなわたしでもストーリーは理解できました。ファントムとクリスティーンの悲恋物語なのかと思ってたのですが、むしろファントムとキャリエールの親子愛の物語だったんでちょっと驚いたけど。
たかおのファントムは白いフリルシャツに黒のパンツに黒のニーハイブーツ、床を引きずる長さの黒いマントや足首まである燕尾ジャケット姿+黒の長髪とそれはそれは素敵な王子様ファッションなのですが、仮面が邪魔w。それ言っちゃおしまいなんですけど仮面早く取れよと!むしろ仮面いらねーよと!w。いや、ちゃんとファントムという舞台の趣旨は理解してるつもりなんで本気で思ってるわけじゃないですよ?本気で仮面イラネとか思ってるわけじゃないですよ?いくらたかおにしか興味がないからってそんなこと真剣に思ったりはしてません!信じて!でも言いたいのw。
この舞台をたかおがやると発表されてから見れる限り宣伝媒体を張りましたが、あらゆるところで「歌には全く自信がないから期待するな」みたいなことをおっしゃってたんで歌に関しては言われたとおりに期待しないで臨みましたが、たかおの歌声は西城秀樹でした・・・・・・。声がちょっと潰れてんのかなー。演技の時はほとんど気にならなかったんだけど歌うときに声を張ると秀樹なのwww。覚悟したほど酷くはなかったしむしろ思ったよりも歌えるじゃんと思ったぐらいなんだけどでも秀樹。わたしだけがそう聴こえてるのかと思ったら一緒に見た妹も休憩時間になるや否や開口一番「たかお秀樹じゃん!!」言うてきてめっさワロタw。
1幕はずっと歌ってた気がするほど歌ばっかりだった印象で、たかおの歌は秀樹だしクリスティーン役の子も高音があと一歩出ないのと声が宮崎アニメかよ(魔女の宅急便のキキみたいだった・・・)って思うような感じだったんで正直キツかった。アンサンブルの人達はすっごい上手いし、曲そのものは聴きやすいというか素敵な曲が多かったんでそれが救いだったけど。あ、そうだ。ファントムがクリスティーンに歌のレッスンをする場面で「私のあとに続きなさい」とか言って、ララララララ〜♪とかバババババ〜♪とか歌う曲と、ドレミファソ〜ファミファレ〜 息継ぎに気をつけて〜♪って歌がなんかツボw。舞台終わったあともしばらく妹と二人で いきつぎに〜きをつけて〜♪って歌ってたぐらいw(←あたまわるい)。先生と呼ばれクリスティーンとレッスンすることが楽しくてたまらないらしく、無邪気な子供のくせに頑張って“先生”らしく威厳を保とうとしてるようなファントムが可愛いんだよな。
1幕のクライマックスはオペラ座のデビュー公演で(カルロッタの陰謀で)突然声が出なくなり舞台上でへたり込むクリスティーンを助ける(守る)ためにオペラ座の天井からロープをつたって華麗に降りてくるファントムのお姿なのですが、これがもうまじちょうかっこいいの!!!!!!!!!一瞬で天井から大階段に降りてきて客席に背を向けマントでクリスティーンを庇うたかおハァーーーーーーン★もといファントムハァーーーーーーーーーーーーーーーーーン★。あれはやばいわ、あれはズキュンとハートを撃ち抜かれる。正直ひっさびさの舞台だってのに仮面付ける役を選んだたかおのバカー!って思ってた部分があったのですが、あれ見た瞬間ファントムありだわ!!って思ったもん。たかおはほんっっっとスタイルがいい上に動きがしなやかなのよね。白いシャツに黒いパンツ穿かせたら今日本で一番だと思うわ!。確か映画版のスポットで見たシャンデリア落下させる演出はあると思ってて(お約束の見せ場なんだと思ってた)それも楽しみの一つだったんだけどなくってちょっとガッカリしたのですが、シャンデリア落としがあったとしたらこの場面なのか?
2幕は1幕とは逆に歌<演技でして、こっちはとてもよかった。クリスティーンをオペラ座の地下に半ば幽閉し二人っきりで過ごす時間はファントムにとって初めての至福の時であったのに、それは絶対に出来ないというファントムの言葉を押し切りその素顔を見てしまったクリスティーンに拒絶され、失意の末カルロッタを殺しオペラ座の中を逃げ回り、憲兵に撃たれ、これまで自分の面倒を見続けてくれた父・キャリエールに望みどおり母の元へ送るために引き金を引いてもらい、父の腕に抱かれ、クリスティーンの歌を聴きながら眠るように死んでいく・・・そんなストーリーを悲痛な鳴き声上げながら熱演するたかおがほんとよかった。キャリエールと警部さん(名前忘れた・・・)との友情も効いてるし。ただクリスティーンが心底ダメだったんだよなぁ・・・。そもそも純粋というより純朴って感じで田舎のちんちくりんの小娘みたいなビジュアルがまるでだめで、それプラス甲高い声で善意の押し付けをしてるようにしか思えない勢いで仮面を取ってとおねだりするわけですよ。あそこってキャリエールからエリックの母親・ベラドーヴァの話を聞き、私が母親の代わりになる、私も母親と同じようにエリックを抱きしめて頬を撫でてあげられる、だから仮面を取って顔を見せてってことですよね?でも優しさとか母性とか、そいういうものが全く感じられないから自分の我がままというか好奇心で顔を見てビビッて逃げたとしか見えなかった。だいたいついさっきまで伯爵に抱きついてたくせに舞台上から連れ去られて先生と二人になった途端伯爵のことなんかすっかり忘れたような顔で「先生、先生」言ってんのが分からない。伯爵に対する気持ちは恋でファントムに対する気持ちは尊敬と同情とそれこそ母性が入り混じったようなものなんだろうなって想像はできるけど、伝わってこないんだもん。なんか自分のことしか考えてないように見えた。
たかおのファントムはクリスティーンを狂信的に愛し守りたいと願う男のわりには思いのほか子供っぽくてちょっとビックリしたんだけど(森を案内しながら“ほら、あそこに鳥が!アヒルやウサギもいるよっ”とはしゃぐファントムかわゆすw)、最初に書いたようにクリスティーンへの想いよりも父・キャリエール、そして母・ベラドーヴァとの親子愛に比重が置かれた物語だから“怪人”ってよりも“両親のせいで可哀想な運命を背負って生まれてきた子供”として描いたということなのだろうな。オペラ座の怪人(エリック)という人物は、誰からも忌み嫌われているんだけど頭はすこぶるよく音楽センスも抜群なのに、その容姿故に外へ出て行くことができない抑圧された天才というイメージを抱いていたのですが、この舞台のファントムは少なくとも母親からは心底愛され、面倒を見てくれる存在もいて、寝心地のいいベッドのある部屋での生活をある意味望んでるというか、それこそ言ってしまえば究極の引きこもり少年(年齢的には青年だろうけど)って感じだった。
そうそう、最期のシーンで初めてたかおの素顔がお目見えするわけですよ!9割方仮面着用だし(仮面は上部全て白、片目部分だけ白、上部全て銀色の3パターンだったと思うんだけど、黒に近い仮面もあったかも)、クリスティーンに素顔を見せる場面は醜い顔のメイクを施してるし、最後の最後でようやくたかおのお顔を拝めるわけです。ええ、感慨ひとしおですw。ひとしおなんだけど、たかお太った・・・?顎のラインが定かじゃなかったような・・・・・・・。
2幕のラストもロープ芸(芸いうなw)があるのですが、ジャニーズでいやってほど見慣れてるってのに異常にときめいたw。
ときめいたと言えばですね、カテコの挨拶を終えて舞台からはける時たかお以外の人は上手下手からはけるんだけどたかおだけ舞台後方に歩いて去る演出で、この時のたかおの後ろ姿がもうめっちゃめちゃカッコイイの!!!!!キラキラした黒地の燕尾ジャケットを翻して颯爽と歩いていくんだけどまさに皇帝!って感じなの。王子なんてチンケなもんじゃなくて皇帝!!ものっそいオーラだった。その姿観てよくも悪くもたかお舞台なんだなぁ・・・と。

はぁーっ、かっこよかったなぁ。




えーっと、たかおは無理してミュージカルとかやらなくていいと思うよ?