- 作者: 楡周平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/30
- メディア: 単行本
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タイトルから受ける印象からするとディベートというか裁判の描写に物足りないところはありますが、もはや他人事、よその国の話ではないんだよなぁ。裁判員制度というものに漠然とした興味があるというか、選ばれたらやるよ!という意気込みでいたのですが、だからと言ってこの制度に対するちゃんとした知識があるわけでもなく、知識以前に自分が人の運命(人生)を決めるという立場に立つことになるんだ・・・ということに今更ながら思い当たりました。駄目じゃんね。この物語のように、心情的には理解できるのに罪を犯したことは明確、であっても黒か白か有罪か無罪か言い方は悪いですが二つに一つを選べばいいというものではなく、日本の場合、有罪の際には量刑も裁判員が決めることになるケースもある・・・ということですよね?この物語がもしも裁判員制度がある日本であったならば(もしくはアメリカに日本のような量刑があったならば)、このような結末には絶対ならなかっただろうし、こういうモヤモヤする気持ちのもっと重いものを背負うことになるかもしれないんだよなぁ・・・。