柴田 よしき『所轄刑事・麻生龍太郎』

所轄刑事・麻生龍太郎

所轄刑事・麻生龍太郎

人情味溢れる下町を奔走する新米刑事・麻生龍太郎25歳。天才的なひらめきで事件に取り組み、傍目には前途洋々に見える龍太郎だが、誰にも言えない秘密を抱えていた・・・。


一応はミステリ扱いなんだろうけどそっちを求めて読むと(さほどいないとは思いますが・・・)話自体は全然面白くないし、この本単独の感想としてはまぁ麻生はほんとに天才なんだな・・・ぐらいしかないです。及川好きの私としては、まだ練が絡まない頃の龍との(ほんのちょっとでいいから)幸せな日々を読めるのかなと期待してたのに、あうーこのころから既に耐えて忍んで待ち続けてたのか及川。そしてやっぱり報われないのか及川。でもこの報われなさが及川の魅力でもあるわけで・・・。及川の麻生への思いは紛れもなく愛なんだろうけど、麻生の場合は剣士(サムライ)としての及川、言ってしまえば及川の剣が好きなだけで、たまたまその相手が男だったというだけなんだよな。それでいて離れるのは淋しいとか言うんだよ。なんて罪作りな男なんだ麻生は。