垣根 涼介『真夏の島に咲く花は』

真夏の島に咲く花は

真夏の島に咲く花は

南の楽園、フィジー。幼い頃に両親とともに日本から移住してきた良昭、ガソリンスタンドで働く気のいいフィジアン・チョネ、父が経営する土産物屋を手伝うインド人・サティー、フィジーに惹かれ、その理由を探すためにワーキング・ビザでフィジーを訪れた茜。それぞれ複雑な思いを胸に秘めながらも穏やかな日々を過ごすフィジーでクーデターが起きる。人種や経済状況が異なる4人の若者は、その時何を見つけたのか。


正直何を見つけたのかよく分かりませんでした・・・。でもフィジーに行ってみたくなりました。これまでの作品と比べて、男臭さというか男らしさというか、そういうものが抑え目で、読みやすいんだけどどこか物足りない気がしました。私が昔付き合っていた人と私の友達が付き合い、友達が昔付き合っていた人と私が付き合う、つまり相手を交換した経験を持つ私といたしましては、人を好きになる気持ちがあまりにもピュアな人達ばかり出てくるので、少しばかり胸が痛んだりしました。フィジーに行けば、ちょっとはピュアな気持ちを貰えるでしょうか。