『14才の母』第3話「さよなら・・・私の赤ちゃん」

あーなんかだんだんムカついてきた。過ちとまでは言わないけど、勢いに近い状態だったくせに、自分の中では真剣に愛し合った結果こうなったみたいに話を美化してる主人公にムカムカしたわ。思いっきりヒロイン入っちゃってるし。頭悪い子だとは思ってたけど、友達に話すとかほんとバカ。周りに反対されまくって誰一人産むことを賛成してくれない中、一人で耐え、訴え、頑張る主人公。それに感化されてまず家族が、友達が、そして最後にキリちゃんとキリちゃん母も認めてくれて、最終的に皆に応援されて出産(もしかしたら未希は死ぬ)・・・とかなったらほんとクソなんだけど。でもなんかドラマの作りがそっち方面にいきつつある気がする。ていうか未希の母親ですけども、「私はあなたに会うために生まれてきた気がする」だったか、いいこと言ってることは言ってるんだけどさ、それこれから子供を中絶しようとしてる娘に対して今言う言葉か!?ってびっくりしたわ。やっぱり産みたいっつって手術受けないってことは分かってたけど、でもこれどうすんだろ?って興味深く見てたのに、あのあからさまな誘導っぷりにはガッカリです。あと病院に向かう車の中での父親の「やったぜベイビー!」も。まぁちょっと面白かったけど。夫婦揃ってこのタイミングで“出産とはいいものだ”って伝えてどうする。キリちゃん母じゃないけど14才で妊娠するような子が子なら親も親だな・・・て一気に萎えた。それまでは結構よかったんだけどなぁ。生瀬と室井滋はやはり上手いし、アホなセリフ言わされてる田中美佐子もすごくいい。最初はいらねー!と思ってた河本の存在も、わんこを含めて息抜き場所というか、未希にとっても視聴者にとってもホッとできる場所になりつつあると思うので、まぁいいんじゃね?という感じになってきた。若い二人も頑張ってるし、まだ目だった動きはしてませんが一輝に至っては嗅覚鋭いオトコマエ編集長ハァ〜〜〜〜〜〜〜ン★ウットリだし、キャストはみんないいんですよ。それなのに、なんかこう入っていけないというか、話が上滑りしてるような気がするんだよな。社会性のあるテーマを扱ってるのに、絵空事っぽく見える。現実に考えたら14で妊娠なんて、怖くてたまらなくていくら本気で好き(だと自分では思ってる)な男の子供であったとしても、一日も早く手術してしまいたいと思うと思うんだよな。すごく酷いこと言ってるけど。産婦人科医の先生や未希の両親、親友、手術を勧める人達が言うことはすべて尤もだと思う。それに対してそれでも産みたいと思う気持ちというかその理由が全く理解できないってのが問題なんだろうか。一ノ瀬未希というごくごく普通の女の子にしか見えない子が、そんな大胆なことを選択するお膳立てがドラマとして出来てないってのが問題なのかなーと思う。それはこれから追々描かれるのかもしれないけれど、今この時点でそれを見せてくれないと、気持ち的には後付けにしかならない。相手の男(キリちゃん)もあんな淡々としてらんないって。家庭環境が微妙なせいで感情の起伏が乏しい子だってのは分かるけど、普通どうしようどうしようってパニくって「堕ろしてくれ」って頼むと思うのよ。それが「子供の事は忘れたほうがいい」ってお前なんで他人事ですかと。なーんかぎこちないんだよなぁ・・・。

方々で言われてますけど、雨の演出は酷いな。ビジュアル的に雨に打たれる未希の図ってのが撮りたかったんだろうけど、せめて曇りの日に撮るとかできなかったのだろうか。

未希とキリちゃんがお互い好きだと確かめたシーンで(そもそもこれまで気持ちを確かめてなかったのかよ!?ということは、好きかどうかの確認もせずにセックスしたんかこのガキは!てびっくりしたわ。大人ならニュアンスで分かり合えるけど、中学生ぐらいだったら言葉で伝え合わなきゃわかんないだろう。むしろ言葉にさせたがらないか?と思う。)、それまで隣に座ってたキリちゃんがベンチをまたいで「ん?」という顔をした瞬間、不覚にもドッキリしてしまいました。あの年代の男がほんのちょっとの期間だけ出せる色気がもわもわ出てた。あの春馬くんを見れただけでこのドラマ見てよかったと思えた。ありがとうございました。