- 作者: 今野敏
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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私の中で今野敏と言うと超能力というかびっくり人間というか、とにかくものすごい体質やら特技の持ち主が活躍するトンデモ小説の人、というイメージなのですが、普通に真面目なアクション小説でちょっと驚いてしまいました。もっとへんてこな話を想像というか期待してたもんで、面白いことは面白いけどそういう話を求めてたわけでもないんだよな・・・と若干複雑な気分。
ヴィクトルと倉島それぞれの視点で物語が進むのですが、4年前の事件のあらましは説明されてるんだけど、その時倉島は何をしてたのか、ヴィクトルとどういうシチュエーションで接したのか、そこらへんの記述がないもんで二人の結びつきが伝わってこなくて、アクション小説の定番である男の友情で締められても全く心が熱くなりません。ふーん・・・で終わってしまった。
公安と外務省の腹の探り合いがちょっと面白かった。そういえば公安部と刑事部の対立はよく描かれるけど、外務省対公安ってのはあんまり読んだことがないな。それに内調も加えて国内スパイ合戦小説とかちょっと読んでみたいかも。